週間ねりきり(不定期更新中)

妻と2匹の猫と暮らす、よく分からない視点で映画のことを書く人です。意識高い系ブログが集うはてなブログの中で、ひたすら意識低い系の記事を不定期更新。 これに伴い日刊から週間になりました。今まで嘘ついててすいません…

11月見たい映画リストをまとめてみました

今年はあまり映画を観にいけていない…

アンダー・ザ・シルバーレイク』とか、『テルマ』とか『スカイライン 奪還』とか…

どれも観れていないだけでなく、公開規模が小さいので、始まってからあっという間に終わっちゃうんですよね…

 

そんな中で、今月こそは見逃したくないっ、11月の気にる作品を4つまとめました。

 

 

 

1.「One Drive」も出して!『スマホを落としただけなのに

北川景子スマホを落とす映画だとおもったら違った作品。

 

今時誕生日をパスワードにする人なんているのかよっ、て突っ込んでいる私のスマホは初めて入院した日付というブーメランなので、これは観なければという謎の使命感に駆られた作品。

 

個人的にはスマホよりも、one driveとかのクラウド類をみられた方が結構ヤバいので…スマホのパスを6桁にするより、クラウド類のパスを6桁にほしい。なんの話?

 

でも、映画のタイトルが『one driveを見られただけなのに』にすると、くそダサタイトルになってしまったので、タイトルはこのままでもいいと思います(上から目線

 

2.モスラも出して!『GODZILLA 星を喰う者

なんやかんや忙しいと言いつつ、ちゃっかり1,2作目をきちんと映画館で見ている『アニゴジ』シリーズ。(しかも見逃したところで、ネトフリで配信もされるし…)

 

2部で登場した、明らかにモスラの妖精?ポジションの2人がいるのに、予告でもモスラの姿は確認できず…

私が初めて見たゴジラシリーズはモスラだったので、変な思い入れもありますが、散々登場を匂わせておいてこれはないZE!

 

しあしこれまでの自分の映画鑑賞経験則から、作品に何かしらの期待を寄せると、十中八九期待に応えてもらえないことが多いという。

 

まあ、それでも劇場で見るんでしょうけどね。チャリで十数分の映画館でやるし…

 

3. エミリー・ブラントも出して!『ボーダーライン ソルジャーズ・デイ』

今最もブイブイ言わせている脚本家・テイラー・シェリダン出世作『ボーダーライン』のアナザーストーリー。

しかしこうやって、ベニチオ・デルトロ演じるアレハンドロが、『ボーダーライン ソルジャーズ・デイ』では主役として登場するあたり、エミリー・ブラントが、いかにストーリテラーの役だったのか痛感させられます。

 

本作を、前作の監督ドゥニぱいせんも絶賛しているそうですが、大なり小なりビジネス・ヨイショなところもあるんでしょうか…

しかし、批評家の意見も好評価らしく、監督の技量なのか、脚本家続投が功をなしたのか、はたまたその両方か?

 

それにしても、テロリストの密輸ってあらすじ、劇場版『PSYCHO-PASS サイコパス』のことを思い出します。(最新の3部作楽しみ)

 

『ボーダーライン』はトリロジーとして展開するそうで、3部作目では、エミリー・ブラント復帰と風の噂で聞いたので、ぜひ常守朱ちゃんみたいに、ゴリゴリの上官としてカムバックしても面白いかもしれません。

 

 

4.ドリュー・バリモアも出して!『ヘレディタリー/継承』

『マイ・ベスト・フレンド』で乳がんを患う患者を演じたトニ・コレットがその時以上に顔色が悪いビジュアルが印象的な本作。

 

ドント・ブリーズ』とか『イット・フォローズ』といった、B級に見せかけてB級じゃないホラーに目がない私ですが、本作はこのホラー映画というジャンルが飽和状態(他のジャンルもか…?)の中、どのようなアプローチを決めてくるのか非常に気になります。どうもあらすじを読むと「伏線回収スゲー!」的な作品なのは伝わってきますが、果たして…

 

私は『パラノーマル・アクティビティ』のような、急に人が吹っ飛んだり、浮いたりする超常現象を見ると、ついつい吹き出してしまう良くない癖があるのです。

ほら、怒られてるのになぜか笑ってしまうアレと一緒です…

 

本作にはそういう演出がないことを祈っています…ちなみに『パラノーマル・アクティビティ』はどのシリーズも未見です。すいません…

『メン・イン・キャット』感想。ネタバレ。バカと猫とCEOは高いところが好き

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邦題は、あの『メン・イン・ブラック』のスタッフが製作していることにちなんでこのタイトルに。

 

原題は英語のことわざ“A cat has nine lives.”(猫には9つの命があることにちなんで、なかなか死なない)ことから『Nine Lives』という全く違うもの。(あながち「100万回生きた猫」ってのもおかしな話ではないのかも…)

 

CEOは高いところがお好き

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自社ビルが高くなきゃイヤ!という清々しいほどおバカっぽいCEO(ケヴィン・スペイシー)は、家庭を顧みず、仕事に励む(主に部下をこき向かう)日々。

娘の誕生日の日にも、彼のポストを狙う部下に屋上に呼び出されると、ご自慢の高い自社ビルから転落。一命は取り留めますが、それはその時娘のプレゼントで持っていた「MR.もこもこパンツ」という、人としてギリギリのネーミングセンスの猫に乗り移ってのことでした。もこもこというか、もふもふ…

 

まさかの?クリストファー・ウォーケン出演

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怪しげなペットショップ(猫限定)の店主で、猫になったスペイシーと唯一意思疎通なできる老人に、あのクリストファー・ウォーケンが。

 

クローネンバーグの『デッド・ゾーン』に出てることから、勝手にカルト級の作品常連みたいなイメージを持っていたのですが、wiki見るとめっちゃ猫好きでハウツー本に序文を寄せたりしてるそうです。ほっこり。

 

まあ、猫と喋れるという能力は、『デッドゾーン』の超能力?を使う役と共通点があるような無いような…(ない)

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(こんな怖い顔して、内心はすげえキャッキャしてるんだろうなー…メイキング映像とかないのかな…)

 

猫飼いが見る、本作での猫演出

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なんともまあ、ウザそうな見出しですが…

 

猫は実写とCGを上手く使い分けて描かれており、コミカルな演出は基本CG

 CGで動く猫もといMR.もこもこパンツは、そこまで過剰な演出はされていません。

 

一方で、猫の餌とトイレが隣同士とか、猫の飲酒、シリアルを食べるなど「それはヤメテ…」となるシーンも多数(フィクションだから…)

 

そもそも意識はスペイシーて、体は猫なんだから、酒飲んだら普通に体が受け付けないんじゃね?とか細かいことは考えず、全ての猫モラルを投げ打って頭空っぽにして見るのがおススメです。だってフィクションだもの。

 

【ネタバレ】ラストはある人とある人が男になります。

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(私がねりさんだっこしてる時大体こんな感じ)

スペイシーさんがにゃーにゃー言ってる間にわCEOのポストを腹黒な部下が奪ってしまい、マスコミを集めて就任式典?のようなものが開かれます。

 

そんな中、スペイシーの息子(28歳、スペイシーと前妻の子)が、自社ビルの屋上へ行き、(この息子が父が仕事で帰ってこないから、同じ会社に入社するという、ちょっと粘着気質なのですが…)父親のポストが奪われ、自分もクビにさせられた腹いせにビルから飛び降りようとします。

 

そこで、猫のスペイシーは慌てて止めに行きますが、実は息子は飛び降り自殺じゃなくてパパがプレゼントでくれたパラシュートでスカイスクレイパーからダイビングしただけでした。

 

なんだ違ったのね…と安心半分絶望感半分で墜落するMR.もこもこパンツ。

 

そして墜落と同時にスペイシーの意識が戻った!息子はダイビングで男をみせて会社を守った!(なんでか説明するのは面倒臭いので本編見て!!!)ポスト狙いの部下は車に轢かれて魂が別の猫に!もこもこパンツはご存命!スペイシーは結局パンツを引き取ってあげてめでたしめでたしぃ!(やけくそ

 

まとめ

自宅の猫におっさんの声を当てるなら、(主に番宣の時の)エンケンさんがいいなあ…「餌、くれよな!」みたいな。

【現在148作】Netflixマイリスト全消化計画/10月・反省編

ヤマダです。

 

もう諦めてもいいくらいの実現度うすうすなこちらの計画。

 

私はまだあきらめていません!

 

いや、諦めてはいますが諦めると、せっかくドラマを省いてまで整理したマイリストの意味がなくなってしまう!

もはや意地です。実現するかどうかは問題ではないのです!

 

ただ、朗報ですが前回の時に書いた休憩時間で映画が見れるのかという点ですが、結論から言うと、がっつり1時間見れました。

 

そもそも私が働いている会社は15階と結構高いところにあるので、お昼ご飯を買いに行こうと思うと、なかなかに移動時間をとられてしまうのです。

エレベーターも社員数に反して1台(正確には10階までのエレベーターがもう一台ある) しかないので、基本何でもお手軽に済ませたい私はお昼を買いに行くことすら億劫になってしまいました。

 

結果朝早めに出て、コンビニで弁当を買ってから出社するスタイルをとり、まる1時間を映画鑑賞に費やせるようにしたのです。

 

いやはや…自分のデスクで誰にも邪魔されずにご飯食べて好きなことできるとか…

 

前職はコールセンター勤務だったので、デスクで食べてると、他に電話対応できる人がいないと、飯を食べていようが電話を出るように促されていたので、おちおち映画なんて見れませんでした。

 

かと言って、食堂もないので公園で暑い日も寒い日もご飯を食べながら映画を見ていた日が懐かしく思えてきました…

 

そんなことはさておき、このままでは1日一本のペースで見たとして、100本切れないという体たらく…

 

何かしら計画を変更する必要が出てきてしまいました…

 

今考えられるのは、

 

1.1日一本のペースで見て、今年中ではなく、今から半年後などに変更するか

 

2.マイリスト内の作品を絞って年内に追われるかチャレンジ

 

…3まで書こうとしたけど、結局何も思いつかない…

 

ひとまず11月から1ヶ月で何本見ることができるか実際に計算して、1か2、あるいはその両方の変更を行うか…

 

最近幸か不幸か、映画館で映画を見たいと思うことが激減してきまして、その分家でみれるなあとも思ってます。あ、でも『ゴジラ』最終章とか、『ボーダーライン』最新作は絶対映画館で見ると思います。

 

あ、そうなるとゴジラ『怪獣惑星』と『決戦機動増殖都市』をネトフリで見直して、『ボーダーライン』は前作を見直したいし…ああ、本当に消化できるのだろうか(できない)

 

ちなみに10月は16作しか見れていませんでした。あぼーん

ひとまず月30本は見たいな…

 

 

 

これまでの流れはこちら↓

 

ねりさんの壁で爪研ぎやめさせ隊

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最近のねりさんは、なぜかなにも無い壁で爪研ぎをしようとします。

 

我が家はペットかとはいえ、ゴリゴリの賃貸物件なので、壁に傷がつけばその分の修繕費を取られてしまいます。

 

そもそもうちには爪研ぎようの段ボールが2つと、キャットタワーの柱も爪研ぎ仕様になっているのに、なぜかいつも決まった時間、決まった場所で爪研ぎをするのです。

 

①寝室の椅子の裏の壁(AM6〜9時のどこか)

 

②リビング入り口付近の廊下の壁(PM6〜7時)

 

③冷蔵庫の上の壁(PM8〜9時)

 

④キャットタワーのてっぺんの壁(PM9〜10時)←NEW!

 

…なんとなく、理由は分かってます。私たち飼い主の気を引こうとしているのです。

しかしいかんせん、構ってあげたくても①、②は出勤の支度と帰ったら溜まっている家事などでなかなかすぐに構えないのです…

 

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ちなみに壁で爪研ぎをしているねりさんを叱ると、「ニャッ!(怒)」と逆ギレされます。(過去に奥さんとねりさんの応酬で目が覚めたことがありました)

 

目下、取れる対策としては、壁で爪研ぎをした瞬間にねりさんの爪を切ると言う躾もできますが、過去に書いたブログのように、ねりさんの爪研ぎ癖が治る前に、ねりさんの切る爪がなくなりそう…

 

やはり爪研ぎダンボールを新調するしかないのか…構って欲しいならこの方法はなんら解決にならない気もしますが…

あとは壁に爪研ぎ保護シートを貼るか…あれ地味に高いんだよなあー

 

なおねりさんは、過去に爪切りの最中に私にだけ一回本気のシャー!をされました…私が嫌いなのか、爪切りが嫌いなのか…どっちにしても怖っ

 

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そんな(悪い意味で)ゴーイング・マイ・ウェーイなおねり丸様。水の器が気に入らなければひっくり返そうとするし、最近はわざわざ私が寝ている寝室の猫トイレにうんこして、それに砂をかけずにどっか行くというスメハラまで覚えました。基本何されても起きない私でも、これだけはダメでした…くっせぇ…

 

あとは寒くなってきてから、朝寝ている私の股間付近で丸くなっているのですが、ウォームアップしてくると、突如として腹の上でぐるぐる走り回ることが増えました。

しかも私も朝が弱いゆえに、ひたすら止まれない猫と、ひたすら起きられない人の地獄絵図が繰り広げられます。

 

しかしそんなねりさんのオイタが許されるのも、このプリチーなさまゆえでしょうか。

キリさんはキリさんで甘えん坊なので(ってタイプした瞬間、膝の上からすたすたと去っていきました…ツン…)

 

あまりにプリチーなゆえ、最近奥さんは「毎日ねりまる」と題した日めくりカレンダーを作りたいと、うわごとのようにつぶやくようになりました。

 

果たして、カレンダーは作られるのか?そもそも爪とぎ癖は治せるのか?こうご期待!

『シティ・オブ・ゴッド:10年後』批評家はむしろこのドキュメンタリーを見た方が…

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コピペかな?と言うほどど直球なタイトル…

しかし、その題名に偽りのなし。多くの出演者の10年後を、光あり闇ありで捉えています。

 

あまりに登場人物が、多かったので、このブログでは『シティ・オブ・ゴッド』出演後最も成功した人と、そうで無い人を代表して抜粋しました。

 

10年後、最も輝いた人:ポスターの女の子

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本編での出番は少しだけだったものの、アメリカ版のポスアーには大きく取り上げられたことから、その後はスカウトされるなどして、渡米まで実現させる、まさにアメリカン・ドリームを体現した女の子。まるで絵に描いたようなサクセス。

 

ドキュメンタリー内のインタビューでも、終始笑顔の彼女は、よくアメリカ人が取材とかで興奮気味に「アイム・ソー・エキサイティング!」て言うときあるじゃないですか。ずっとそんな感じです。なんか眩しすぎて、目が潰れるかと思いました。(27歳派遣社員)

 

10年後、最も闇の深い人:3人トリオのうちの1人

役名は忘れてしまいましたが、3人トリオ的ポジジョンで登場するうちの1人(本編では計画の途中で木からも降りて帰ってしまう男の子)が、何らかの事件に巻き込まれたのか、あるいは関係しているのか、とにかく行方不明になってしまったのです。

 

男の子の母親は、まだどこかで生きているに違いないと、インタビューで訴えますが、望みは薄く、涙するシーンも…それまでが結構陽気なトーンもあったので、このドキュメンタリーではダントツの闇の深さでした。

 

シティ・オブ・ゴッド』出演は成功ではなくチャンス

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無名だった人を多くキャスティングしたにも関わらず、多くの映画祭に招待されては高評価を得た『シティ・オブ・ゴッド

 

しかし、これで有名になって生活が良くなるわけではなく、皆あくまできっかけときて10年間を過ごしていたと言う感じ。

 

歌手になって、スターの人もいれば、ギャラを親にとられて嫌になり、俳優からホテルの使用人に転身した人、親になった人…

 

そして共通して言えるのは、『シティ・オブ・ゴッド』に出演したからと言って、一発で裕福にはなれなかったと言うこと。

しかし出演自体は大きな変化をのキッカケになった事は間違い無いので、そのチャンスを生かすか殺すかは自分次第。それでこの10年間が変わってきます。

 

結局のところ、黒人差別を受けるのは変わらなかった

 

インタビューで皆口を揃えて言うのは、黒人として差別を相変わらず受けていると言うこと。

女性や同性愛者が発言力を持つようになる中、自分たちは映画で知られても、結局差別の目は変わっていないとか。

 

差別を相変わらずしておいて、いったいどのツラが『シティ・オブ・ゴッド』を高評価しているんですかねえ…

エロスがテーマだけど、『消えたアイリス』と『SHAME-シェイム-』はどこで差ができたのか

ヤマダどす。

 

先日見た『消えたアイリス』が日増しに微妙だったなあと思う私は、同じ「エロス」をテーマにし、私のオールタイムベストの一つ『SHAME-シェイム-』のことが頭から離れなくなりました。

 

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お互い「性」をテーマにしているにもかかわらず、なぜこんなにも差が出てしまったのか、自分なりに考えてみました。(※以下両作のネタバレがあります)

 

 

「欲望を楽しんでま~す」ドヤ感が強すぎる『アイリス』

『アイリス』で感情移入ができなかった理由のひとつに、主要人物の性癖に対する背徳感を感じにくかったことがあります。

 

だって、今どきSMなんて、金さえ払えば日本でもできますし(知らんけど…)、この主人公もフツーに奥さんに内緒でプレイに勤しんで「俺たち今イケないことしてるぜ…」感を出されても…ていう…フランスだとあんまりそういうフーゾクないのかな…(知らんけど…)

 

シェイム』は背徳感うんぬんより、主人公が依存症なので、その苦悩に感情移入してしまうという感じです。

 

そもそも性癖の度合いで言ったら、『シェイム』の方がダントツ

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『アイリス』ではSMくらいの性癖くらいしか露見されませんでしたが、『シェイム』ではラストにかけてNTR(失敗)、ホモセック〇、3Pなど、怒涛の如く背徳の限りを畳みかけます。

 

さらに、描写はないのですが、主人公が会社の上司にエロサイトを閲覧したのがばれた時の内容が、

「娼婦」「アナル」「ダブルアナル」「挿入」「白×黒の顔射」「クリームパイ」という、まさに泣く子も黙るラインナップ。「クリームパイ」ってなんやねん。

https://instagram.com/p/BAHueSTliQ0/

 

行為がばれた時の対処の仕方がものを言う

娼婦とのSMがばれた『アイリス』では、ばれた時に妻を殺してしまいますが、『射エイム』では主人公の妹に〇ナニーがばれると、何をとち狂ったのか、依存症のくせにおかず(性的な意味)を全部捨ててしまいます。PCだって捨てちゃうんだから。

 

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『アイリス』では妻を殺しておいて、新しい関係を築こうとするポジティブな面があるのに反して、『シェイム』ではおかず全処分した後、部屋の片隅で体育座りしている姿は見るに堪えません…

 

お金で解決できない

『アイリス』では、うまくいけば本当に金だけで妻の死を隠せたかもしれません。

 

しかし同じく優雅な生活をしている『シェイム』は、いくら金を積んでも、主人公の心は満たされないのです。

おまけにガチ恋愛すると、お〇ん〇んが機能してくれないという悲痛すぎる現実も…とにかく作品のどこを切り取っても可愛そうな主人公なのでした…

 

まとめ

『アイリス』は性癖の演出でどやったりしていますが、実際は大したことないんじゃね?という点で冷めてしまい、おまけに感情移入もできない内容がだめなのかなあと思いました。

 

そういう意味では、全く横入りになりますが東野圭吾の作品って、犯人にこれでもかというほど感情移入させるよなあと、また比較してしまいました。よくないよくない…

 

あ、『シェイム』は普通にエロもストーリーも面白いので、おすすめです。

 

以上、『SHAME-シェイム-』布教活動でした。

『ミッドナイト・エクスプレス』という、原作が映画で「アメリカ万歳!」になってしまった作品

ヤマダです。

 

先日、『ミッドナイト・エクスプレス』を見ました。

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確か昔にツタヤ発掘良品にて展開されたいたのを思い出し、ネトフリで見たのですが、とても面白かったです。

 

原作者の意図を知るまでは…

 

ミッドナイト・エクスプレス』は、なんの変哲も無い青年が、ちょっと魔が差してトルコから帰国する前に、ハシシ(麻薬)を持って帰ろうとしたところ、運悪く検問に引っかかってしまい、刑務所へ連行。

 

そこからまさかの数年以上、地獄のような日々を過ごすことになってしまう…という、原作者の体験談から実写化した作品です。

 

作中でのトルコ政府や弁護士の対応、刑務所の劣悪な環境、拷問の描写はかなり胸糞が悪く、いかに原作者が過酷な場所で、いたずらに時間を過ごすことを強制されたのかがよく分かります。

 

原作者が刑務所で親しくなった男は、1人は脱獄に失敗し半殺しの拷問にあい、もう1人は性格の悪い看守に濡れ衣を着せられ人格が崩壊します。

 

原作者も、釈放から後2ヶ月ほどという時に、まるで気まぐれのごとく再審を行い、刑期が30年になるなど、信じられない展開に原作者はトルコ人を全員豚だと罵ります。

 

そんな彼がいかにして脱獄し、アメリカに戻ってこれたのか…というのが大筋。

 

しかしどうも本作は、原作をかなりアレンジしているようで、ざっくばらんに我々が見て「トルコ人ひでえことしやがる…」と、思った内容の多くが脚色されているようなのです。

 

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(過酷な刑務所での生活で半狂乱の主人公と、その彼女。映画では彼女の目の前で連行されますが、原作では1人で連行されます)

 

その証拠に、本作を観て避難したトルコ人に対して、なぜか原作者が謝罪をしているのです。

 

原作者は、そもそも著書で一番言いたいことは、「一瞬の気の迷いで、人生を棒に振るって欲しくない」と言うものであって、「トルコでこんなにひどい目にあった!」と言うことではないとコメントしているそうです。

 

実際、映画におけるトルコ人の描き方にも不満がある様子で、原作者自身は、またトルコに行きたいとも語っていました。

 

話は少しそれますが、以前友人と話していた時に、アメリカはどうもときどき、「アメリカ万歳」と言う制作サイドの意図が見えて萎える時があるらと言っていました。

 

たしかに、『ゼロ・ダーク・サーティー』は、アカデミー賞を取ったのに、『デトロイト』は無冠どころかノミネートすらないのも上記のような考えが、アメリカの映画界にギンギンに根付いているからなのでしょうか…

 

話は戻って、『ミッドナイト・エクスプレス』においては、上記のようなことが原作と映画に起きてしまっていると言うあたり、本作の闇の深さを感じさせます。

 

「どんな些細なことでも、悪いことはするもんじゃない」と伝えたい原作者と、

アメリカ人はトルコの劣悪な対応には屈しなかった!」と言いふらしたいお偉いさんと言ったところでしょうか。

 

その甲斐あって、本作はアカデミー賞脚色賞を受賞しました。どこまでな奴らだぜ…

 

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(濡れ衣を着せられてしまうジョン・ハートさん)

 

こうした原作と映画のズレが生じたお陰で、映画では主人公がひどい目に合っていると抗議しても、(自業自得じゃね…?)と言う感情が付いて回ってしまいました。

 

まあ、そんな大人の事情を差し引いても、本作の持つ途方も無い負の連鎖の描き方はとてもエモーショナルで、観ていて全身に力が入ってしまいます。

 

看守を殴り殺そうとするシーンでは、主人公はとてもハシシをこそこそとアメリカに持ち帰ろうとしている奴には見えませんでした。

ガチで2.3人はやってる顔でした。それぐらい鬼気迫ってます。一見の価値アリです。

 

本作を見ると、映画の「実話に基づく」はどこまで信用していいかわからなくなるなあ…と言う話でした。