週間ねりきり(不定期更新中)

妻と2匹の猫と暮らす、よく分からない視点で映画のことを書く人です。意識高い系ブログが集うはてなブログの中で、ひたすら意識低い系の記事を不定期更新。 これに伴い日刊から週間になりました。今まで嘘ついててすいません…

【ネタバレ】『ボーダーライン ソルジャーズ・デイ』は、どのくらい前作より非情なのか?

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監督の交代、劇伴担当の急死など、色々ありましたが、なんやかんや続編はきちんと公開された『ボーダーライン ソルジャーズ・デイ』

 

前作の監督ドゥ二・ヴィルヌーヴや批評家からの評判も良く、公開前からキャストが口を揃えて『前作よりめっちゃエグい』と語る本作はどれほどなのか、張り切って公開初週に見てきました。

 

スケールがエグい

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(通称「アディオス撃ち」も炸裂)

『ボーダーライン ソルジャーズ・デイ』では、麻薬カルテルの手助けで、テロリストの密入国を許してまうため、まずその描写を始め、かなり女子供容赦無く犠牲になっていきます。商業施設での爆破テロシーンもなかなかに酷いです。

幼い娘を連れた母親も、2人揃って跡形もなく消し飛びます…

 

それはアメリカ内だけでなく、敵国への反撃でもそう。

誘拐されるイザベラ・モナーちゃんも、おじさんだったら間違いなく精神崩壊しそうな展開を立て続けにくらいます。まだ16歳(実年齢も17歳)なのに…

 

他にも、本作の拷問シーンはもはや対象に直接苦痛を与えるのではなく、ドローンで対象者の家族がいる家に爆撃するという、お手軽かつエグいことを、まるで息をするかのようにやってのけます。アメリカ怖い。

 

葛藤がエグい

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前作はエミリー・ブラント演じるケイトが、いかに自分の中にやる気や能力があっても、メキシコでは無意味!というのが醍醐味でした。

 

『ボーダーライン ソルジャーズ・デイ』では、話が割と分かりやすくなった分、各個人の葛藤が浮き彫りに。

予告編とかを見ると、まるでベニチオ・デル・トロ演じるアレハンドロと、マットは進んで対立していくような感じにも見えますが、実際は「テロなんて怖くねえ」と息巻いていた大統領が、ちょっと自分で認可した作戦が暗礁に乗り上げると、あとは現場に責任丸投げしてしまったことで招いた対立なのです。

 

責任転嫁されたマットを大統領に引き合わせた女上官も「もう全部無かったことにしとけ!誘拐した娘も協力したアレハンドロも抹殺しろクソがあ!」と、マットに丸投げ。

図らずしも中間管理職みたいな立場になったマットの苦悩が始まります。

 

しかし事情を把握したアレハンドロは、マットを非難することなく「やるべきことをやれ」と伝えるのでした…

 

アレハンドロへの仕打ちがエグい

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前作では傷ひとつつかなかったアレハンドロですが、『ボーダーライン ソルジャーズ・デイ』では、九死に一生レベルの瀕死に陥ります。

 

それもこれも作戦が破綻して、イザベラちゃんをかばった故なのですが…

 

とにかく前作よりも、アレハンドロのキャラが明るみになっており、彼の優しやにフォーカスを当てるためか、なかなかにひどい仕打ちをうけています。メキシコで優しさを見せることは命取りなのでしょうか…

 

中でも彼の殺された娘が聾唖で、そのため手話を使いこなすシーンは彼の優しさを象徴するかのようでした。

 

マットのラストがエグい

中間管理職になったマットは取り敢えず別れたアレハンドロとイザベラちゃんを追いますが、その道中密入国を斡旋する連中が、アレハンドロに発砲するところを目撃します。

 

戦友を虫けらのように殺されたと思ったマットは、斡旋連中を蜂の巣にすべく、たかが自家用車二台に、ゴリゴリの軍用ヘリ2台でめちゃくちゃに接近します。

 

もはや武器を手にさせることもせず、敵を根絶やしにするのでした。

 

荷台に乗ってる手先の少年たちも、ご丁寧に全員立たせた後に、虐殺レベルで皆殺しにします。

その時のマットさんのご尊顔と言ったら…わたしが一番この作品で好きなシーンです…

 

おまけに殺す予定だったイザベラちゃんは、証人保護プログラムを使うということで救出する運びに。命令違反に命令違反を塗り重ねたマットのいく末やいかに…

 

前作が飄々としていたキャラだっただけに、アレハンドロも、自分の手駒程度にしか思ってないんだろうなあ〜と考えていただけに、この展開は胸熱でした。

 

ちなみにアレハンドロは殺されたと見せかけて死の淵から蘇り、1年後復活した彼はきっちり犯人の前に現れるのでした…

 

 まとめ 第3部はどうなるのか

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(本編を見ながらずっと、イザベラちゃん誰かに似てるなあ…と思っていたのですが、ミシェル・ロドリゲスをすごい可愛くした感じに似てる…)

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(

本作の中ではっきりしなかった点が、おそらく最後の第3部で描かれるのでしょうか。

 

・アレハンドロは1年越しに復活したけど、マットとの関係はどうなったのか?(アレハンドロが生きていることを知っているかは不明)

 

・アレハンドロがラストで出会った密入国を斡旋した少年のその後。(アレハンドロ曰く「将来の話をしよう」と言って、ドアを閉めて2人きりになったところで映画は終わる)

 

・イザベラちゃんは救出されたあと、どうなったのか?(マット同様、アレハンドロが生きていると知ってるかどうかは不明。ラストでは完全に精神崩壊し、ずっと放心状態)

 

エミリー・ブラントはどのように3部作目で関わってくるのか?(カムバックの可能性は公開前から思って噂されている)

 

この辺りが明らかになるのを期待しています!

 

最後に地味に衝撃的なシーンだったのが、密入国斡旋をする少年を逃すのに雇われていたのがどこにでもいる赤ん坊を連れた母親でした。

日本でも詐欺で手に入れたお金を何度も人を経由して運ぶ手法で、家族ぐるみで加担してしまった事件が報道されましたが、それに近いものを感じました。

 

なにより、本当に密入国者にテロリストが紛れていたら、あの母親も間接的とはいえ、テロに加担したことに…

脚本のテイラー・シェリダンの母国に矛先を向ける内容はいつもショッキングです…

 

 

ニック・チョンが主演監督を務めたホラーラブバトルアクションコメディ『除霊師』を見ました…

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このタイトルに偽りなし…

香港で有名な俳優ニック・チョンが手がけた監督作は、結局何を描きたかったのか?その真相を突き止めました(大げさ)

 

ニック・チョンと言えば、ジョニー・トー監督作の常連でもあり、本国で大変人気な俳優さんです。

 

そんな彼が作品のテーマに監督したのは「除霊師

ホラー映画では普遍的なテーマなだけに、どんな作風になっているのか、気になり見て見ました。

 

 

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あらすじ

若い女性の幽霊と暮らしている除霊師の主人公ファットは、女と寝ることにしか興味のない相棒と、悪霊を時にコーラで水攻めしたり、時に鶏と爆竹で攻め込んだりと多忙な日々。

そんな時に幽霊に対し半信半疑な女性記者と関わったり、強そうな霊が除霊師を次々と殺してまわり、ファットもその標的に。その幽霊の目的を代わりに成し遂げないと殺すと脅され、さらには同性幽霊が転生まで後数日としり、この想い届けたいファットは一体どうするのか?みたいな話です。描いてて疲れました。

 

 

除霊の仕方、アナログすぎない?

そもそも、除霊という方法にアナログもデジタルもないのですが…

いかんせん、ファットの除霊の仕方が物理的法則にのっとりすぎて困惑します。

幽霊に乗り移られた人と肉弾戦を広げるなど、さながら『激戦 ハート・オブ・ウォー』を彷彿とさせる場面も。

そもそも、幽霊もなんでわざわざ他人に乗り移ってまでして肉弾戦に持ち込むのか…もっとポルターなんとか現象とか…あっただろ!

 

さらにはビニールをかぶって気絶するという、『ビューティフル・デイ』のホアキンも驚きの霊界への移動手段。

 

しかも霊界の悪霊たちも、なぜか『ワールド・ウォー・Z』ばりの勢いで、ファットに襲いかかります。

そんなゾンビ悪霊を、ファットは手から光線出して一網打尽にします。手から光線?

 

ヒロインの学習能力、低すぎない?

記者であるヒロインの女性は、ファットの除霊中の動画を見て、デマかどうか調べようと、直接ファットに接触します。

その時にも霊的現象に遭遇したにもかかわらず、その存在を疑ってやまない彼女は、わざわざ他の霊媒師に霊を呼んでもらうことに。

 

しかし霊媒師がミスって、呼んだ霊が彼女に乗り移るというアクシデント発生。

危うくガソリンを飲んで死ぬところを、ファットに除霊してもらいました。

 

にも関わらず、今度は勝手にファットの家に上がりこむと、同棲中の幽霊に脅かされ、首にギブスをするほどの重傷を負います。

ていうかさっき自分で霊呼んだのに、なんで「初めて見ましたあああー!」みたいなリアクションしてんの?本当に記者なの?

 

さらにはラスボス級の幽霊を、これまでの失敗を全く顧みることなく呼び寄せて、呼んだ霊媒師が死にます。

他力本願な上に学習能力がないと、死人が出るようです。

記者なのにおバカ…

 

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ジャンル映画の程度、超えてない?

この映画の最大の謎。それは例の存在なんかではなく、『除霊師』という作品のジャンルです。

昨今の映画はいい意味でジャンル映画の枠を超えているものがありますが、本作は間違いなく、色々詰め込みすぎて、わけがわからなくなっています。

 

そもそも私はホラー映画の類と思って見たのですが、どうも様子がおかしい。

当たり前のように幽霊はいるし、そもそも除霊の仕方に肉弾戦なんて…私はアクション映画を見てるのかと思い始めました。

 

しかし、今度はなんだか秘密めいた過去をと因縁を持ったラスボス級の幽霊が登場。

ミステリーものかと思ったら、他にも過去の気になる連中が主人公を含めて2人いるので、一体何の謎が知りたいのかも曖昧に…

 

さらには同棲している幽霊が、転生してしまうということで、謎を解決しようとしつつ、ファットのその幽霊への想い募らせていくので、ラブストーリー感がどんどんましましに。

 

そしてなんやかんやラスボスの幽霊を倒し、めでたしと思いきや…まさかのラスト10分に怒涛のメロドラマ展開が炸裂。一緒にデートしたり、お別れのキスしたり、やっぱりちゃんと想いを伝えたくて、またビニール被って霊界に行ったり…

 

長い…長すぎる上に蛇足…

さらには突然の失恋ラブソング(結局同棲幽霊は転生していなくなる)が高らかに流れ、私の胃もたれは臨界点を突破するのでした…

あの歌…ニック・チョンが歌ってたらマジでいよいよだなあ…

 

まとめ

唯一の救いは、ごく稀に挟まれるコメディ要素。

あれは素直に面白いので、次はコメディ一本でやったらいいと思います。

 

少なくとも、もうラブストーリーはやめた方がいいです…

あと幽霊とラブストーリーとアクションを、掛けあわれるのもやめた方が…そんな奴いないか…

 

【現在150作】Netflixマイリスト全消化計画/11月・猛省編

ヤマダです。

 

完全に計画は破綻して、私の心もポッキー&プリッツの日よろしく折れました。

 

まあ、もともと無理のある計画だったのですが、配信終了作品も多くあるから、次第に現実的な数字になったりしないかなという、他力本願甚だしいところもあるっちゃあったのです。

 

しかしある時、ふとマイリストを見て見たら…

消えたはずの作品がまた戻っている…

 

どうやら、マイリストに追加した作品が配信終了しても、再び配信が始まったらマイリスト場でも再掲されるという、私にとってはありがた迷惑な仕様が施されていました。

 

結果的に、最近マイリスト内の作品数を数えたら、以前より増えていたのです…参ったなあ…これではいつまでたっても終わりが見えません…

 

そこで、もう年内全消化を綺麗さっぱり諦めて、新たに計画を打ち直します。

 

まず現在の現実的な映画の視聴時間ですが、確実に確保できるのは1時間程度。(しかも、職場の休憩時間という…)

 

家に帰れば家事をして、猫の世話をし、ご飯を食べて…気づけばもう風呂の時間…

 

せいぜい2日に1本見れるか見れないかというのが、現実的なところです。

別で書いている記事の締め切りもありますし…

 

となると、今年は残り46日?くらいなので、23本をひとまずの年内目標にします。

なんという雲泥の差!ホントは残り100本代まで減らす!とか威勢のいいことを言いたかったのですが…悲

 

しかし、このペースでマイリストを増やさず進めていくとなれば、マイリスト完全消化のめどは300日もかかってしまいます。どひぇー!

 

もちろんその間にあの映画が見たいとか、あのドラマも見たいとか、たくさん誘惑もあるでしょうから…普通にもう一年くらいかかってしまいそうで怖いです。

 

まずは今年の23本を見て、来年どうするのか

を考えなくては…

 

今現在取れる作戦は…

 

1.まずは2日1本のペースをキープして、その間に締め切り系の物事を終わらせて、余裕を作る。そのできた余裕をマイリス消化に費やす。

 

2.寝る前の10〜20分を使って地道に視聴時間を増やす。

 

3.2.に関係しますが、とにかく隙間時間をマイリス消化に費やす(ただ1つの作品をそんなに刻んで見ることに意味があるのかは疑問)

 

それにしても、なんでそもそもこんなにマイリスト溜まったんだっけ…好きな監督で簡単に調べられるようになってるからか…?あのキャスト・スタッフの名前をタップしただけで一覧出る機能めちゃくちゃ便利ですよね…

 

だからか……

 

ちなみに今一番見たい映画は、『サスペリア』です…

 

 

【ネタバレのオンパレード】『GODZILLA 星を喰う者 』でよくありそうな質問をまとめました

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先日、『GODZILLA 』最終章である『GODZILLA 星を喰う者 』を見てきました。

今回は、まだ見ていない人が気になっていそうな事をQ&A(よくある質問)でまとめてみました。

私が見た劇場には小さい子も家族連れで見ていたので、「パパあれなんで~?」と聞かれた際には、ぜひご活用ください。(以下ネタバレ多数)

 

 

Q1.前作ラストのビルサルド族と地球人のごたごたはどうなったの?

A1.ハルオの判断によって仲間が死んだことで、激おこのビルサルド族は、母船の動力を乗っ取るなど、関係は極めて悪化します。

しかもその乗っ取りの最中に、メトフィウスがギドラを呼んじゃうので、もうてんやわんやです。

 

Q2.高次元怪獣って結局何?強いの?

A2.単純に言うと、強い弱い以前に、まったく別のフィールド(次元)からやってきたのがギドラなので、強弱の判断が難しいんです。

サッカーの試合してるのに、野球選手がグラウンドに入ってきたというと、わかりやすいでしょうか。

 

違う次元から来たということは、地球のありとあらゆる法則が、ギドラには通用しません。

例えばゴジラはギドラに触れられないのに、ギドラはゴジラに噛みつける。

ゴジラが超高温を発するのに、ギドラはその温度を冷却するのに、水蒸気や水が一切発生しないなどなど…

 

そんなさまざまなあり得ない現象が、データ上で一切観測できなかったり、およそあり得ないタイムラグで表示されるなど、とにかくギドラ出現であらゆる法則が矛盾・崩壊します。

 

つまりギドラが地球上の法則に適合してしまえば、ゴジラの方が有利になりまるのです。

作中では、ギドラを呼び寄せたメトフィウスを封じ込めたことで、ギドラが地球の次元に適応してしまい、あっけなくゴジラに倒されます。

 

Q3.モスラは登場するの?

A3.シルエットだけ登場しました!(歓喜

ただ、本当にシルエットだけだし、ハルオの脳内に現れるだけなので、固有名詞すら出てこない感じの扱いです。

個人的にはモスラも現れて三すくみでやりあってほしいところでしたが、それをするとこの映画の持つメッセージ面は破たんしそうなので、これが最善なのでしょう。

 

Q4.エクシフの真の狙いって結局何だったの?

A4.エクシフは地球上をベストコンディションの状態でギドラを呼び寄せ、星ごと食いつくすことで悦に浸るのが真の目的です。

 

エクシフは頭の悪い私では到底理解できないレベルの高度な知能を持っており、あまり高度過ぎるゆえに、自分の種族はいずれ滅びることを知ってしまいます。

でもどうせ終わっちゃうなら、「終わっちゃうことがいいことなんだ」って思えばいいじゃん!っという発想により、最終的に「種族や文明、星の終焉=祝福」というとんでもないマゾヒズム宗教へと進化したのです。

 

作中でもメトフィウスが言っていましたが、地球を種、人類や文明を果実とし、それを収穫するのがギドラなんだとか。

 

そうやって説明すると、すごく知的な感じがしますが、もっとわかりやすく言うなら、おしっことかうんちって、我慢すればするほどトイレにたどり着いた時の解放感やばいじゃないですか?

エクシフはもう一つ上のステージ、すまり失禁や脱糞をする=(人としての終焉)ことで祝福感じちゃってるわけです。

 

しかもあいつら、星を跨いでは失禁と脱糞を繰り返してるんだから質が悪い。

とりわけ地球にはゴジラという果実だけでなく、それを憎むうえに、組織の中で英雄的立場を築いたハルオが、神=ギドラに対する供え物みたいなポジションなんで、よりエクシフが肩入れしています。

 

Q5.母船はどうなったの?

A5.エクシフによって高次元から呼び寄せられたギドラによって、いともたやすく破壊され、乗組員は全滅します。

 

ギドラが高次元怪獣過ぎて、母船内のデータはタイムラグがめちゃくちゃ。

更新している映像が、実は40秒前のものだったり、ギドラを知覚しているのに、データには何にも表示されないなど、オペレーターの女の子は終始てんぱり状態。

しかもそのライムラグによって、自分たちが死ぬより前に、母船内の生命反応が0になるという、死ぬより先に死を悟るシーンはなかなかに虚淵節が炸裂しています。

 

Q6.タニ・ユウコ隊員はどうなるの?

A6.ハルオと一緒に心中します。

前作のラストから、タニ隊員は脳死となり、回復の見込みはないものの、タニ隊員内のナノメタルは機能し続けている状態。

そこでギドラを倒して、文明が振出しに戻った地球人ですが、タニ隊員のナノメタルを使って、文明を再興しようとする者も当然ながら現れます。

それはすなわち、再びエクシフの標的になることを意味するのです。

 

 ハルオは自分とゴジラの決着をつけるときに、一緒にタニ隊員も連れて行って、自爆するのでした。

 

Q7.タニ隊員の胸が大きいと思うのですが…

A7.私もそう思います。

ナノメタルと融合しているのに、キチンと重力に逆らえてないくらいに大きいように思いました。

『エイミー、エイミー、エイミー! こじらせシングルライフの抜け出し方』のエイミー・シューマーの言葉を借りていうなら、「バイバーイ!」状態です。(両乳が左右に離れているため)

 

 

Q8.結局、ゴジラには勝てたの?

A8.勝てませんでした。

 

しかし、それはあくまで物理的勝ち負けの話であって、地球の原住民フツアにとっては、ゴジラに立ち向かう=負けで、種族を絶やさないこと=勝ちだそうです。

ハルオはしっぽりフツアの民を孕ませたので、そういう意味ではハルオは勝っています。

 

しかしあくまでハルオにとって、ゴジラは憎しみの対象

さらにその憎しみの感情は、次第にフツアに悪影響を与える上に、せっかく倒した?エクシフにスキを作ってしまうと考えたハルオは、タニ隊員を連れて、マシンに乗り込み、ゴジラに特攻隊よろしく突っ込んでいったのでした。

 

死に際に、まるで方の重荷がすっと消えたかのようにふっと笑顔になったハルオは、ある意味エクシフの言う「終焉=祝福」を、心のどこかで共感してしまっていたのかもしれません。

 

Q9.で、結局面白いの?

A9.面白かったです!

 

ちなみに

エンドロール終了後、ハルオが自爆してからさらに長い年月が過ぎて、フツアの儀式シーンが映し出されます。

そこには子供たちが、自分たちが嫌いなものを封印するという儀式で幕を下ろすのです。

 

3部作完結なので、ゴジラの続編はありませんが、ほかの怪獣(モスラとか…)で別シリーズができたらいいなあと思いました。

『キングダム/見えざる敵』が、ほんとは結構芸の細かい映画だと伝えたいブログ

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ジェイミー・フォックスRPGとか手榴弾とかバンバン飛ばしまくる、過激社会アクションムービー。

 

しかし、本作に限らずピーター・バーグは、何でもかんでもバカスカ爆発させてるわけじゃあないんだぜってことを伝えたいブログになります。どかーん。

 

 

ピーター・バーグの醍醐味は、細かすぎる爆発シーンのカット。 

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バーニング・オーシャン』そして『ローン・サバイバー』でも思ったことなのですが、本来なら一瞬かつ、ほんのり余韻でも残しそうな爆発シーンを、細かいカットを多用して描くのが特徴的です。

 

両作とも、まるで俳優がおもちゃみたいに吹っ飛んで行く様は圧巻です。

特に『ローン・サバイバー』の崖から転がり落ちるシーンは、世界の果てまでイッテQチーズ転がし祭りを彷彿とさせる過激さです。

 

『キングダム/見えざる敵』でも、走行中のクルマが自爆テロ?するシーンは、まるで打ち上げ(汚ねえ)花火を上からも下からも横からも見るような、執拗なカット割り責めが襲ってきます。

 

もうなんなら、爆風に巻き込まれるクルマのドラレコ映像みたいなシーンまであります。

 

その長さも絶妙な為、うんざりすることなく臨場感たっぷりで楽しめます。

 

カイル・チャンドラーが秒で死ぬ

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カイル・チャンドラーといえは、まるで白黒映画に出てくるドル箱俳優を、現代に出現させたみたいな顔立ちの俳優さん。

最近だと『マンチェスター・バイ・ザ・シー』にて、すでに個人ですが主人公の兄として登場します。

 

本作では、OPからすでにゲリラが100人以上を虐殺するという地獄絵図からスタートするのですが、その事件現場に訪れたFBI捜査官も、開いた口が塞がらないレベルの大爆発に巻き込まれて、あっという間にサウジアラビアの塵と化します。

 

そのうちの一人が、カイル・チャンドラーなのです。『マンチェスター・バイ・ザ・シー』ではすでに死んだ人というだけに、過去の作品でも結構なエクストリームをしていて、なんだか気の毒になってきました。

 

やだ…ジェイソン・ベイトマンがまたいじめられてる…

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本作にジェイミー・フォックスの部下として、ともにサウジに派遣される男に一人に、『ザ・ギフト』「オザークの森へようこそ」のジェイソン・ベイトマンが登場します。

 

しかし『ザ・ギフト』のベイトマンと言えば、成功者の風格にもの言わせすぎて、家の鯉が勝手に入ったり死んだりしたり、家に石が投げ込まれたり、ジョエル・エドガートンが癒えに勝手に入ったり出たりしたり、奥さんの中にも出たり入ったry

…と、とにかく散々な目に遭っているのに、本作では真っ先にゲリラに拉致られて、あやうく斬首されそうになるという、また心臓に悪い系の加虐を虐げられます。

 

ただ、ゲリラも勢いよく拉致ってくる割には、けっこう段取りにはうるさい連中のようで、なかなか首ちょんぱをしません。

なんか原稿?のようなものを、巻きでサクサク読み上げればいいものの、いちいち丁寧にやろうするから、ベイトマンも頑張って抵抗するんですよ。

それをまたねじ伏せようとする方、どんどん段取りを中断され、結局ジェイミーさんが突撃して、ベイトマンは無事救出されます。

 

それにしても、自分の中ではジャック・オコンネルの次に、作中でひたすら虐待されるイメージが植え付けられ始めているベイトマンであった…

 

まとめ

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結局何が言いたいかというと、ピーター・バーグ監督の作品は、ただド派手に演出しているように見えて、実は結構細かいところまで撮ろうと頑張っている監督なのかもしれないということです。

私自身まだ『キングダム/見えざる敵』を含めて4作品くらいしか見ていないので、断言はできませんが…

 

本作は特にそれが顕著なので、まだピーター・バーグ作を見ていない人は、これをはじめに見ることをお勧めします。

来年にはマイル22もやりますし。めっちゃ楽しみ。

 

特殊訓練を受けたチームですって!(歓喜

『ザ・フェイヴァリット』の邦題さあ…

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酷過ぎない?

 

何、『女王陛下のお気に入り』って?

『92歳のパリジェンヌ』かよ!

 

 

(なんでフランス映画って、似たような邦題が付くんだろう…)

 

まるで高齢の貴婦人が見そうなシャレオツクソ邦題に、おはらわたが煮えくり返っているわたくしです。

 

いやあ、なんかもっとこう…あっただろ!

 

大体、今まで『ロブスター』と『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ザ・セイクリット・ディア』とか原題入っているのに…どうして…

 

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(自主パロ?

 

まあ、作品の時代背景が時代なだけに、高齢の貴婦人が嗜みそうな雰囲気の作品ではありますが、絶対そのターゲット層には受けないのは、過去作を見て明らかです。

一体どこの後期高齢者に、自分の父親の竿をしごいて射精させたたという赤裸々な話をする主人公の出る映画を見たがる人がいるのでしょうか。

 

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(お前のことだぞ?)

 

なんなら、『ザ・フェイヴァリット』の予告から見ても、その空気管はバシバシに伝わってきます。

『ノクターナル・アニマルアズ』のOPに出てきたような人に、めっちゃもの投げてるシーンとか、品性のかけらもないじゃないですか(誉め言葉)

 

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ラ・ラ・ランド』風情からも、高確率でひんしゅくをかいそうなエマ・ストーンも盛りだくさん!

 

ランティモス作品は腹を抱えて笑うのではなく、度を越して嘲笑を誘う演出が多いだけに、(それこそ『マリー・アントワネット』とか…)、本作の予告からもかなり楽しみな感じがするのですが…

 

もうひとつ、気になるのが脚本家の変更なんです。

これまでタッグを組んできたのは、エフティミス・フィリップという脚本家なのですが、いかんせん『ザ・フェイヴァリット』は全然知らない2人の脚本家が書いています。

籠の中の乙女』からずっと、あの独特かつ不可解なルールを設けたストーリーが、ヨルゴス・ランティモス作品のだいご味だと思っていただけに、新作はどうなるのか…

 

そういえば、「時系列八つ裂きににする系脚本家」として有名なギジェルモ・アリアガは、あのアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督とずっとタッグを組んでいたのに、『バードマン~』からタッグを解消しています。

するとどうでしょう。まさかの『バードマン』『レヴェナント』が立て続けにアカデミー賞を獲得したじゃないですか。

なんともまあ、うれしいような、寂しいような…

 

本作もそんな展開になりそうな予感がしてきました…

 

 

唯一の救いは、ポスタービジュアルは『ロブスター』よりよさげな感じです。

でもやっぱタイトルがなあ…『ザ・フェイヴァリット』のままじゃダメだったのかなあ…

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よく見たら、キャッチコピーも全然好きになれないわ、これ…

 

オールタイムベストについて、考える

私は基本的に「この映画が好き!」というよりは、

「この映画の、この部分が好き!」という見方をすることが多いので(その逆もまた然り)一概に作品を抜粋することができないのです…

 

なので、最近は一番好きな映画は?と聞かれると、考えるのが億劫になり『押井版 攻殻機動隊』っすね、と雑に答えることが増えました。(すいません…

 

ではなぜ『押井版 攻殻機動隊』を雑にあげたかというと、単純に何回も繰り返し見てるからだと思います。

この部分が好きって見方なら、下世話な話YouTubeに掲載されているダイジェスト動画とか見ていればいいわけですし…(だから戦闘シーンばっかり見ている『ザ・レイド』は、残念ながら、オールタイムベストには入りません)

 

なので今回は、「何度でも見れる」を基準に、現段階でのオールタイムベストを上げていこうと思います。数でいうと片手で数えれるほどですが…

 

 

『SHAME-シェイム-』

 

あまりにも本作が好きすぎて、Netflixオリジナルの『消えたアイリス』がとばっちりを食らう展開になりました。

 

エロをゴージャスに描くと、下手すれば高級ソープみたいな雰囲気になってしまいますが、(行ったことないけど)本作は主人公が側から見るといたって真面目な男性、それでいてモテるので、エロと気品のバランスが絶妙です。

 

彼のなんでもない(エロ覗く除く)日常は、まるで芸術のようですし、主人公が全裸で洋式便所にて立ちションするシーンなんかは、一周回って前衛的なアートでした。

 

『美しき棘』

母親を亡くした17歳の少女プリューデンス(レア・セドゥ)。父親は海外出張、姉はほとんど自宅に帰らないなか、彼女は広いアパルトマンの一室で孤独を募らせていた。そんなある日、同年代の不良少女マリレーヌと知り合ったプリューデンスは、彼女を介して違法バイクレースのグループと親しくなるが……

 

 

ナタリー・ポートマンと黒い魔法使いの娘リリー・ローズ・デップのPVプラネタリウム』が、あまりにも記憶に残らなかったのに対し、同監督作である『美しき棘』は、なかなかに記憶に残ります。

 

つかみどころのないうえに、終始物憂げな表情のレア・セドゥ、若者たちが刹那的快楽で乗り回すバイクのレース、本作をただの雰囲気映画で終わらせないドラマチックなRobによるサウンドトラックetc...

 

とくにサントラは超オススメなので、是非聞いて欲しいです。

 

それにしても『プラネタリウム』は監督も音楽も同一人物なのに、なぜこんなにも記憶に残らないのか…

 

GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊

最近ハリウッド化もした本作ですが、私が好きなのは原作でもなくテレビアニメシリーズでもなく、この押井版 攻殻機動隊なのです…

 

もうら25年近く経つ作品でありながら、いつ見ても新しい感覚に浸れるのはほんと凄いと思います。時代遅れ感も全くないし。

 

SFなのに和太鼓の印象的な川井憲次のサントラや、台湾かどっかの国にありそうな(地理弱い)、雑多な雰囲気まで見事にマッチさせています。

 

何より登場人物それぞれの台詞周りも素晴らしく、主人公草薙が戦場で語る「人間が人間であるための部品は決して少なくなく…」の台詞は普通の映画でやったら間違いなく「ポエマーかよっ」てウザがられそうですが、それを本作ではとても聞きなじみの良い?何度も聞きたくなるような言い方するんですよね…私あの台詞暗唱できますからね…

 

そんなわけで、ひとまず3作…

また気になるのがあったら随時更新していきたいです。