『ザ・フェイヴァリット』の邦題さあ…
酷過ぎない?
何、『女王陛下のお気に入り』って?
『92歳のパリジェンヌ』かよ!
(なんでフランス映画って、似たような邦題が付くんだろう…)
まるで高齢の貴婦人が見そうなシャレオツクソ邦題に、おはらわたが煮えくり返っているわたくしです。
いやあ、なんかもっとこう…あっただろ!
大体、今まで『ロブスター』と『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ザ・セイクリット・ディア』とか原題入っているのに…どうして…
(自主パロ?
まあ、作品の時代背景が時代なだけに、高齢の貴婦人が嗜みそうな雰囲気の作品ではありますが、絶対そのターゲット層には受けないのは、過去作を見て明らかです。
一体どこの後期高齢者に、自分の父親の竿をしごいて射精させたたという赤裸々な話をする主人公の出る映画を見たがる人がいるのでしょうか。
(お前のことだぞ?)
なんなら、『ザ・フェイヴァリット』の予告から見ても、その空気管はバシバシに伝わってきます。
『ノクターナル・アニマルアズ』のOPに出てきたような人に、めっちゃもの投げてるシーンとか、品性のかけらもないじゃないですか(誉め言葉)
(『ラ・ラ・ランド』風情からも、高確率でひんしゅくをかいそうなエマ・ストーンも盛りだくさん!)
ランティモス作品は腹を抱えて笑うのではなく、度を越して嘲笑を誘う演出が多いだけに、(それこそ『マリー・アントワネット』とか…)、本作の予告からもかなり楽しみな感じがするのですが…
もうひとつ、気になるのが脚本家の変更なんです。
これまでタッグを組んできたのは、エフティミス・フィリップという脚本家なのですが、いかんせん『ザ・フェイヴァリット』は全然知らない2人の脚本家が書いています。
『籠の中の乙女』からずっと、あの独特かつ不可解なルールを設けたストーリーが、ヨルゴス・ランティモス作品のだいご味だと思っていただけに、新作はどうなるのか…
そういえば、「時系列八つ裂きににする系脚本家」として有名なギジェルモ・アリアガは、あのアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督とずっとタッグを組んでいたのに、『バードマン~』からタッグを解消しています。
するとどうでしょう。まさかの『バードマン』『レヴェナント』が立て続けにアカデミー賞を獲得したじゃないですか。
なんともまあ、うれしいような、寂しいような…
本作もそんな展開になりそうな予感がしてきました…
唯一の救いは、ポスタービジュアルは『ロブスター』よりよさげな感じです。
でもやっぱタイトルがなあ…『ザ・フェイヴァリット』のままじゃダメだったのかなあ…
よく見たら、キャッチコピーも全然好きになれないわ、これ…