武漢のコロナウイルスに備えてNetflix『パンデミック-知られざるインフルエンザの脅威-』を見たら余計に怖くなった話
本当に恐るべき病は、すぐそばにあったのだ…
最近ニュースはもっぱら武漢のコロナウイルスか不倫報道でもちきり。
不倫の情報は知らなくても死にませんが、武漢のコロナウイルスは死者を出している一大事。自分でできる予防策(手洗い、うがい、ヤクル〇)の他に、何かできることはないのか…。
ちょうどそのころ、今日も今日とてnetflixで何を見ようか迷っていたときに、『パンデミック-知られざるインフルエンザの脅威-』という6話構成のドキュメンタリー作品が。
これを観たら、ウイルスに対する裏技みたいなものが分かるかも…という浅はかな理由から視聴したのですが、分かったことといえばコロナウイルス以上にインフルエンザがパンデミックしたらヤバいということ。そして、パンデミックを防ぐ方法が今のところ“無理ゲー状態”という絶望でした。
■何故インフルがそんなにヤバいのか
『パンデミック-知られざるインフルエンザの脅威-』は、最初の1話で「インフルエンザがパンデミックすると、どれくらいの被害が起きるのか」という解説で始まり、残りの話でパンデミックを阻止するために、あらゆる問題に立ち向かう人々を、それはそれは大勢捉えています。
そもそも「インフルエンザなんて日本でも流行ったりしてるけど、大きな問題になってないじゃん。何がそんなにヤバいのよ?」と思うかもしれませんが、このドキュメンタリーで取り上げているインフルエンザは、今この時期に騒がれている季節型とは違う種類です。例えば鳥インフルエンザとか、豚インフルエンザとか。今は動物→ヒト感染が認められていなくても、もしこれが認められたら…。
これだけのインフルがパンデミックする可能性は昔と違い、今は格段に上がっています。人は船だけでなく飛行機でも移動するので、ウイルスも同じように移動できてしまいます。
そしてどの話も突き詰めると「今パンデミック起きたら打つ手がない」という結果に至ります。新型インフルエンザに対抗できるワクチンの開発しても作る予算がない、世界各国のインフルの現状を把握するにも予算がない、貧困地で予防接種の活動をすると犯罪組織に襲撃されるetc…冒頭で書いた“無理ゲー”とはこのことです。あまりにも障害がありすぎる…。そして我々一般人にできることは、やはり手洗いうがい予防接種くらいなのです…。
■予防接種への見方はちょっと変わる。
このドキュメンタリーで一番印象的だったのが、「反ワクチン運動」というデモがアメリカで起こっていること。日本だとあまりピンとこないデモかもしれませんが、アメリカには「予防接種を受けていない子は入学しちゃダメ」という法案が可決しそうになっています。(この辺はうろ覚え)
一見まともな法案のように見えますが、お金が払えず、どうしても予防接種が受けられない子まで入学できないのでは…?ということでデモに発展している気がします(うろ覚ry)。
ただ、この「予防接種が受けられない」理由も様々で、金銭問題はもちろん、なんかよくわからんスピリチュアルな活動家が反対の声を上げているケースもあるようです。別にスピリチュアルな活動に対して、なんら文句はないのですが、この人たちがインフルにかかって周りに菌を移してたら、それは普通にめっちゃ嫌だなあと思いました。
そういう意味でも、予防接種は自分だけじゃなくて、周りに広めないひとつのエチケットなんだなと思えたのは大きな収穫でした。(そんなん当たり前だろ!と思ってる方、すいません…)本作を見ると「俺今年も予防接種打ってないけど、インフルかからんかったわw」と自慢するのが死ぬほど恥ずかしくなります。
■しかし、ドキュメンタリーの構成に難あり…
散々偉そうなことを書いておいて申し訳ないのですが、私はこの『パンデミック-知られざるインフルエンザの脅威-』を途中で挫折し、今は『無限の住人-Immortal-』を観ています…。
(みんな強すぎワロタ。あと一瞬、『ハウス・ジャック・ビルトのジャックみたいなやついたな《グロ的な意味で》)
というのもこのドキュメンタリー、50分(4話以降は40分)の1話が6章仕立てになっている、チョー細かい構成なんです。これによって何が起きるかというと、コロコロと主要人物や舞台が行ったり来たりして、話を理解するのが困難になります。アメリカが舞台だったのに、急にインド人とか出てくると「この人誰だっけ…、あ、2話で出たお医者さんか」と、いちいち思い出さなくてはならんのです。これじゃあまるで、『バベル』や『21g』です。(映画だと面白い演出になるのにね…)
たぶん、章立てを少なくして時系列も普通にすれば180分くらいに収まりそうな気も…。私は4話の冒頭で、何度目かも分からない実験動物の豚さんを観て「あと何回このくだり観るんだろう…」と考えた途端、視聴する気力が一気に萎えてしまいました…。
■打つ手はないけど、危機感くらいは持とう。
『パンデミック-知られざるインフルエンザの脅威-』は、たぶん、そういうドキュメンタリーなんだと思います。(3話までしか観てないけど)
ちなみに上記に挙げたあらゆる問題を、一発で解決できる人物がこの世に一人だけいます。
ビル・ゲイツさんです。
本編でもワクチン開発のお金をビル&メリンダ・ゲイツ財団に申請しているシーンがあります。
このビル・メリンダ財団というのが、お金持ちのビル・ゲイツがその資金を駆使して貧困地への支援を行なっている組織です。詳しくは同じNetflix『天才の頭の中:ビル・ゲイツを解読する』を観てもらうのが手っ取り早いし、こちらは『不都合な真実』の監督が手掛けているで、見ごたえもお墨付き。
https://uzurea.net/inside-bills-brain-decoding-bill-gates/
(以前、uzurea.netさんに寄稿した記事)
ただ、貧困地での医療活動が犯罪組織に妨害されるという問題は、ビル・ゲイツも手を焼いている様子でした。お金で解決できないこともあるんだなあ…。
というわけで、個人的には『パンデミック-知られざるインフルエンザの脅威-』1~3話→『天才の頭の中:ビル・ゲイツを解読する』の流れで観るのが良いかなと思います。この流れで観ると、マジで世界を救うのはこの人なんじゃないかという錯覚を覚えます…。