週間ねりきり(不定期更新中)

妻と2匹の猫と暮らす、よく分からない視点で映画のことを書く人です。意識高い系ブログが集うはてなブログの中で、ひたすら意識低い系の記事を不定期更新。 これに伴い日刊から週間になりました。今まで嘘ついててすいません…

【ネタバレあるよ】『ハウス・ジャック・ビルト』でうっかり共感してしまった3点

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殺人鬼ジャックの12年に及ぶ犯行の告白を描く『ハウス・ジャック・ビルト』

「家を建てるのも人殺すのも同じ」と、いかにもカリスマ風をビュービューに吹かせているジャックさんですが、シリアルキラーにある特有の危うい魅力みたいなものがありません。

 

そもそも、本作は往年のシリアルキラー映画ではないのです。

「ジャックはバカ」と監督のラース・フォン・トリアーもパンフにて語っているように、ジャックはあまりシリアルキラーっぽくないところがあって、かえってそれが理由でうっかり共感してしまう要素を生み出してしまっているような…

 

今回は私がうっかり殺人鬼ジャックに共感してしまった3点を告白します…

 

①「あれ?俺、現場の血痕拭いたっけ…?」

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ジャックさん(どうだったけなあ・・・う〜ん・・・)




そんな「あれ?俺家の鍵ちゃんと閉めたっけ…?」みたいに言われても…と思うかもしれませんが、ジャックは強迫性障害(OCD)かつ潔癖症という、あまりにも人殺しに不向きな人物だったのです。

徹底的に現場の証拠を消し、自分の車に戻ると…

(あれ?そういえば、カーペットの裏に血痕残ってるかも…)

一度そう考えると、居ても立っても居られず、のこのこと現場に戻ってカーペットをチェックしてしまうのです。

再び現場に残ってしまった証拠を消し、車に戻ると

(あれ?電気スタンドの裏はどうだっけ…)

 

こんな感じで、計3回現場に戻ってます。

最後に至ってはパトカーがこっちに来てるのに、やっぱり現場に戻っちゃうジャック。

 

一見異常に見えますが、それは状況のせいでもあるかもしれません。

普通に生活を送っていても、戸締りの心配、仕事でミスがないか、何度も同じ箇所を確認してしまうなど、強迫性障害でなくとも性格次第で気になってしまうことはあるはず。

 

それゆえ、ジャックのカリスマ感が薄く感じるのでしょうか…

しかし省略しないで、3回も現場に戻る姿をしっかり撮った監督の悪意…笑

 

②アンチ#METOO

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これはもう、エマ・ワトソンさん激ギレ案件なのですが…

 

ライリー・キーオ演じる第4の被害者と交際していたジャック。

しかし、彼女を名前で呼ばず「シンプル(一般人)」と馬鹿にし、馬鹿にするくせにおっぱいは褒めるという、いい歳して好きな子をいじめちゃう小学生みたいなことをしています。

 

さらに、殺人鬼の本性を見せたジャックは「男だからというだけで、犯罪者扱いするな」と怒り、まるで#METOO支持者に中指を立てるような持論をブッ込んできます(※なお、本作の脚本は#METOOが盛んになるより前に書かれており、監督は#METOO自体におおむね賛成している)

 

まあ、確かに職務質問されるのって男ばっかりだよなあ・・・

そんなことを思った次の瞬間、ジャックはライリー・キーオのおっぱいをナイフで切断。

片パイをおっさんにおすそ分け、もう片パイを自分で小銭入れにリメイクするという狂気に全力疾走していました。

 

一瞬でもサイコパスに共感しそうになったことをお詫び申し上げます…

しかしそんなすごいスピードで持論を地に叩きつけなくても良くない?

 

③レシートは取っておこう

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殺しを芸術と捉えるジャックの行為はどんどんエスカレート。

最終章ではナチスがやっていたコスパ最強の虐殺方法に感銘を受けて自分でも再現しようとします。(そんな「やってみた」系のYouTuberみたいな…知らんけど

適当にさらって来た5人の男性の頭を一列に並べて固定し、一発のフルメタル・ジャケット弾で一気に撃ち抜けるか実験です。

ところが、ここに来て弾がフルメタル・ジャケット弾ではなく、猟銃用の弾であることが発覚。

どうもショップ店員が、間違えて違う弾を渡していたようです。

 

高まる気持ちを害されたジャックは激怒。

拉致った5人なんてほったらかしでお店に行くと、聞いているこっちがみっともない気持ちになる勢いでクレームを捲し立てます。

しかし、相手も返品交換はレシートないと無理の一点張り。

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「お前なんぞ、この弾一発でぶち殺せるんだぞ?!」と怒鳴っているように見えますが、実際は「俺が欲しいのはフルメタル・ジャケット弾なの!」とクレームを入れているだけ。しかし、レシートがないので返品交換を受け付けてもらえない

 

結局、ジャックのゴリ押しで弾は交換してもらえるものの、このクレームがきっかけでついに警察に追い詰められることに…なんだかなあ…きっかけがしょっぱい…でも捨てちゃうよね、レシート。

 

まとめ

要するにジャックという男は、「俺のやってることめっちゃアートなんだぜ?」と言いつつ、ただただひたすらに潔癖で思い上がりでクレーマーで肝心の家もぶっちゃけそれで建てたと言っていいのか疑問が残る感じのサイコパスでした。

まあ、最後の方で家建てたっちゃあ建てたけど…うん…まあ…

 

 

『theface vol.02 根矢涼香特集上映』に行ってきました【レポート】

去る6月22日(土)、名古屋シネマスコーレで『theface vol.02 根矢涼香特集上映』を見てきました!

インディー系の特集上映は初でしたが、トークショーも含めとっても楽しかったです。

 

特集上映『theface』とは?

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公式サイトによると、

いつか映画の“顔”になるように・・・
そんな思いから銘打たれた特集上映「the face」シリーズ。
満を持してのvol.2は女優「根矢涼香」を特集する。
なぜ彼女は多くの若手監督から愛されるのか。
スクリーンでの足跡を出演作とともに振り返り、1週間の日替わりプログラムでその魅力に迫る。

つまり、毎回1人の役者さんにフォーカスを当てて、その人のいろんな表情を楽しめる作品を上映する企画といった感じです。

 

いわゆるインディー作品が取り上げられてるのですが、今回は1週間というだけあって、作品数も15作とボリューミーです。

 

theface vol.02は根矢涼香さん特集

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かっこいいメインビジュアル

は今回のface vol.02では、根矢涼香(ねや・りょうか)さんの出演作を特集。


根矢涼香さんは、1994年9月5日生まれの茨城県出身。
代表作に『ウルフなシッシ―』(第18回TAMA NEW WAVEグランプリ・主演女優賞)少女邂逅があります。

特に『ウルフなシッシ―』は、松本穂香さん主演の『アストラル・アブノーマル鈴木さん』を手掛けた、大野大輔監督作品です。

『鈴木さん』にも根矢涼香さんは出演しているので、気なる人は要チェック。

 

YouTubeで全話見れます。

 

 

『theface vol.02』6月22日の上映作品は3つ

この日の上映作品はこちら。(上映順)

 

『あなたの名前を教えてください。』

 2017年/12分
 監督:川合空
 出演:川合空/根矢涼香

 

『次は何に生まれましょうか』 

 2019年/25分
 監督:野本梢
 出演:根矢涼香/天白奏音/笠松七海

 

『三つの朝』 

 2017年/30分
 監督:根岸里
 出演:兎丸愛美/根矢涼香/唯野未歩子

 

この3本でした。

どの作品も短編になるのですが、とにかく『もっと長い作品が見たい!』と思わせてくれる作品ばかり!

完成度が高いものや、尺があればもっとやりたい表現があると感じさせるような熱力ある作品ばかりでした。

 

トップバッターは愛知県出身の川合空監督

名古屋での『theface vol.02』トップバッターを飾ったのは川合空監督。

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左側の方が川合空監督



現在は東京を拠点に活動をしていますが、愛知県出身ということで、今回一番はじめに作品が上映されました。

 

監督以外に、役者、イラスト、鋳物、舞台美術、ポスター、ライブペイント、被写体など多岐にわたる活動を行なっています。

特に役者としては、井口昇監督『キネマ純情』(2016)にて、中野チャコ役を演じ、

園子温監督『うふふん下北沢』(2017)では、大竹役で出演しました。

 

現在は東京藝術大学美術学部工芸科鋳金専攻 大学院 在学中で、卒業制作の真っ只中だそうです。

 

 

 

上映後はトークショーが開催

今回全ての上映が終わったあと、トークショーが行われましたが、根矢涼香さんの他に、『あなたの名前を教えてください。』の川合空監督、さらに前回の『theface』にて特集された、俳優・品田誠さんの3人で行われました。

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マ・ドンソクにずっとメンチ切られながら聞いてました…

 

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まだ死にたくないんでホント勘弁してください

 

インディー作品のトークショーって、勝手に敷居が高い印象を持っていましたが、そんなことは全くなく、楽しい内容となりました。

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右から、MCを務めたシネマスコーレの坪井さん、品田誠さん、根矢涼香さん、川合空監督。 ちなみに「3人白い服だから、揃って消えちゃうね」と話していた中、品田さんの介入により、無事登壇者が消滅しなかった時の図です。


 

『あなたの名前を教えてください。』の制作秘話も

今回のトークショーは、監督が登壇していることもあって、『あなたの名前を教えてください。』について色々聞くことができました。

 

『あなたの名前を教えてください。』は、若い2人の女性が一緒に住んでいるところからスタート。

一人は絵を描いており、もう一人はそんな彼女を見守っています。

しかし、話が進むに連れて、2人の関係にある違和感が表れてきて…

 

本作は12分の短編ですが、元はもう少し長い作品で、内容も歪んだ愛情を描いたドロドロ系だったそう。

しかし、その演出では本来伝えたい意図から逸れると思い、あえてカットしたと語っていました。

 

個人的にはその、ドロドロしたような内容も見てみたいですが、本作はそのカットによって、ラストのヒロインの行動が割とドロドロなのに、終わり方が爽やかという良い意味でのミスマッチが素敵でした。

 

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『あなたの名前を教えてください。』のビジュアル。このシーンも上記の意図でカットされたそう

 

聖地巡礼」は不可能な作品 

『あなたの名前を教えてください。』の撮影は、川合空監督の自宅と、根矢涼香さんのご自宅で撮影されました。

 

「おっしゃ!早速撮影場所探したろっ!」と思ったそこのあなた。

残念?ながら川合監督は撮影後引っ越し、根矢さんの自宅に至っては解体されたため、もはや跡形もないそうです。

 

近いのに果てし無く遠い、聖地巡礼不可能な作品が誕生してしまいました…

 

 今後、監督か役者、どちらの道をメインにするのか?

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『あなたの名前を教えてください。』で主演も務める川合監督と、 『鼓動』『不感症になっていくこれからの僕らについて』で監督を務めている一方で、役者としても活動している品田さんも登壇しているため、「今後は監督、役者、どちらに力を入れていきたいか」という質問がありました。

 

川合監督は、役者を軸に活動していきたいと考えており、監督を務めたのは作り手側の勉強をしたいという気持ちが強かったそう。

品田さんも比重としては役者に重きを置いており、監督はあくまで自分が作りたいと思ったものしか作らない(頼まれて監督することはない)とのことでした。

根矢さんはまだ監督経験はないものの、もし監督をするのであれば品田さんのように、頼まれて撮るのではなく、自分の人生を表現したような作品を手がけたいと語っていました。

 

全員に共通して言えることは、メインは役者として活動していき、監督業はいわゆる商業作品ではなく、自分が撮りたいと思える作品を撮るという感じでした。

 

 終了後はサイン会も

トークショー終了後は、『theface』の物販購入者限定で、サイン会が実施されました。

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物販並んだときに撮った写真。左下はシネマスコーレで上映する『キュクロプス』のポスター。本日2度目の殺人予告ではない。



今回インディー作の特集上映なるものに足を運びましたが、結構年配の方が多く、もっと若い人も見に来たらいいのに!とも思いました

今回はトークショーの登壇者をはじめ、監督も若手の方が多いので、映画にかかわらず何かしら作っている若い人にとっては、とてもいい刺激になるのではないでしょうか。

それこそ絵を描いている人だったり、バンドマンだったり…

かく言う私もギリ20代なので、なんか、明日から頑張ろうってなりました!(謎)

 

今後の皆さんの活動は?

根矢さんは、脚本:平田オリザさんによる舞台『転校生』への出演が決まっています。

演出は、なんとあの本広克行監督!!

 

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公演日程:2019年8月17日 (土) 〜2019年8月27日 (火) 

会場:紀伊國屋ホール

 

品田さんは自身の監督作『鼓動』が6月28日からテアトル新宿で開催される「田辺・弁慶映画祭セレクション2019」にて上映予定

さらに劇場公開に向け、クラウドファンディングで、必要な宣伝費の支援を募っています。(2019年6月28日まで)

https://motion-gallery.net/projects/kodo?utm_source=eiga_com&utm_medium=news&utm_campaign=eiga_com_2667

 

そして川合空さんは、『彼女のひまわり』で監督を務める川崎僚監督の初長編映画「wasted eggs」にて、寺坂光恵さんとW主演を務めており、こちらも日本配給に向けて現在準備中。

 

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昨年はタリン・ブラックナイツ映画祭にて上映され話題を呼び、イタリア アジア映画祭【EstAsia cinema d'oriente-Reggio Emilia】では、監督作品としてノミネート

あの、『万引き家族』や『バーニング』など、名だたる作品と共にイタリアで上映されました。

 

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個人的にこのポスターの感じがバシバシにツボで、良作の予感が凄い…

日本公開が決まったら絶対見よ…

 

 皆さんの今後の活躍にも注目です!

 

 

 

 

おまけ

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ちゃっかりサイン貰った

 

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あっ、ちょっ…

 

 

 

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君は本当に失礼なやつだな

 

 

大自然に牙を向かれがちなロバート・レッドフォードがナレーションする『アメリカ・ワイルド』見た

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アメリカにある手付かずの大自然アメリカ合衆国国立公園 」の広大さ、美しさを名優ロバート・レッドフォードのナレーションでお届けするドキュメンタリーアメリカ・ワイルド』を見ました。

 

私はインドアなうえに、こうゆう絶景もなるべく「早く、安く、辛くない」方法で現地に行けたら見たいなくらいの、クソなめた態度で構えています。

 

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なぜそんな私が『アメリカ・ワイルド』を見ようと思ったかというと、やはりナレーションがあのロバート・レッドフォードだという点。

 

ほら、テレンス・マリック監督の『ボヤージュ・オブ・タイム』もナレーションがケイト・ブランシェットだったみたいに、面白いドキュメンタリーには、豪華な俳優がつきものです。

 

 

 

『ボヤージュ・オブ・タイム』って面白かったっけ……?

 

 

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そういえば、ロバート・レッドフォードさんといえば、ニック・ノルディとニコイチで長距離自然歩道「アパラチアン・トレイル」をするはめになったり、かと思えば大海原でひとり遭難したりと、何かと大自然に縁がある俳優さんです。

 

インスタとか開設したらレオナルド・ディカプリオみたいになりそうだなって勝手に思っています。

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レオ様のインスタ。BBCのドキュメンタリーアカとかではない



 

で、見どころは?

上記にも書いたとおり、私は大自然とかあんまり興味ないし、ただでさえちっぽけな存在だと日頃から痛感しているのに、わざわざ自然を前に余計にちっぽけだと再確認をするほどでもありません。

 

そもそもの視聴動機である「ロバート・レッドフォードのナレーション」ですが、まさかのロバート・レッドフォード:6、新米冒険家:4という、第2のナレーターが存在する&そいつがまあまあ喋るという。(しかも40分しか上映時間ないのに)

もちろん、ロバート・レッドフォード姿は一切見ることはありません。

 

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というのも、このドキュメンタリーの構成が新米冒険家の女性を含む、3,4人で国立公園にある未踏の地を攻略して行こうというのがメインストーリーとなっています。

なので、大自然の景色をゆったりと楽しむというよりかは、ちょっとスポーツ的な要素がある映像です。

なんだろう、スノーボーダーがひたすら雪山を降りる映像作品に近いのかな…?

 

他にも、国立公園の歴史なんかをロバートさんが解説してくれます(ただし、内容的にはネットで調べればわかるようなことがほとんど

 

…そんな感じです

別にこの作品を見て「アメリカ国立公園に行ってみたい」と思うかと聞かれると、返しに困ってしまいます。(なんか、断崖絶壁登ったりしてたんで、ボルダリングしたくなるんじゃないんすか(適当))

 

あ、でもイエローストーンは個人的に結構気になります。

 

ただ、ロバート・レッドフォード目当ての場合は、大人しく主演作見たほうが有意義です(当たり前

 

『ピリオド -羽ばたく女性たち-』を見ました。(あのパッドマンもでるよ!)

先日、派遣先の女子トイレにロッカーが設置されたと聞いて、「なんでロッカーがいるんだろう?」と奥さんに聞いたのですが「ナプキンとかしまうためじゃない?」と言われてなるほろーっ!となった今日この頃。

私はNetflixオリジナルドキュメンタリー『ピリオド -羽ばたく女性たち-』を見ました。

 

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26分と短く、NHKのちょっとした番組のような感覚で見れます。

 

インドの田舎村に機械を導入し安価な生理用ナプキンを製造することで、生理につきまとう悪いイメージを払拭し、女性の経済的自立を促そうと女たちが立ち上がる。

 

最近、『パッドマン 5億人の女性を救った男』という、同じく生理用ナプキンをテーマにした実話が映画になっていると知りました。

この『パッドマン』は、男性目線(といっても女性の味方をする男性ですが)なのに対して、『ピリオド』は女性たちが自ら生理用ナプキンを作り、それを販売して収入を得るという、性別の逆境を跳ね除け、社会進出までしちゃおうというもの。

 

そもそもインドでは生理は宗教的にタブー視されており、生理について男性にインタビューをする場面では、皆分かってはいるけど語らない(語りたくない)という徹底ぶり。

 

宗教的にNGなので、どんなに生理痛がひどくて神様にお祈りしても、その祈りは届かないという不条理もなかなか…

 

こんな調子で、臭いものには蓋という現状であるゆえに、インドのある地域では未だにナプキンが普及していません。

 

そこであのパッドマンのモデルでもあるアルナーチャラム・ムルガナンダムが、ナプキンの製造機を女性たちに託し、ナプキンの普及と販売を任せるのです。(ただ名前が出てこないので、誰がパッドマンマンなのかよく分からず…)

 

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私は普段から暗い映画ばかり見ているので、本作を観ながら「ナプキン事業が軌道に乗った途端、マッチョ社会が牙を剥いて、社会進出やナプキン普及を目指す女性たちから、夢も希望も奪っていったのであった…」

みたいな終わり方だったらどうしようと、ヒヤヒヤしていたのですが、そんなことは一切なかったので安心して見れます!

 

なんなら、そんな女性たちの姿を見て、男性陣も手伝おうとしているシーンなんかは、今後第2、第3のパッドマンの登場を予感させる…なんてのは楽観的でしょうか…?

何はともあれ、こうして逆境を跳ね除ける人の姿は元気や勇気をもらえること必須です。

 

そんな元気をもらった私が今見ている作品は『ワイルド・ワイルド・カントリー』

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Netflixオリジナル『ザ・テキサス・レンジャーズ』を見た。

ウディ・ハレルソン「一晩で悪党50人ぶっ殺していても、俺たちずっ友だょ…」

 

そういうお話でした。

 

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皆さんはボニーとクライドという犯罪者カップルをご存知ですか?

 

1930年頃から殺人と数え切れないほどの強盗を繰り返してきて、最後はテキサスレンジャーを含む警官隊にハチの巣になるまで銃で撃たれた、まるで映画のような結末を迎えた実在の人物です。

(詳しくはwikiを見て…)

 

映画好きの人なら俺たちに明日はないのやつでしょ?となるの思いますが、本作はそんな2人を老練なテキサスレンジャーが執念で追い詰める映画です。

 

ただ主人公のフランク・ヘイマー(ケビン・コスナー)と、メイニー・ゴルト(ウディ・ハレルソン)が想像以上におじいちゃんなので、ゴリゴリのクライムサスペンスを期待すると肩すかしを食らいます。

おじいちゃんだから、逃げ足の速いクソガキにも2人がかりで追いつけない始末…

 

しかし、彼らには若手にはない経験則があり、そのスキルでどんどんボニーとクライドを追い詰めていきます。

 

ケビン・コスナーが渋すぎて辛い

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『ザ・テキサス・レンジャーズ』にてフランクを演じるケビン・コスナーですが、あまりにも重い過去(記事冒頭参照)を背負っているためか、非常に演技が渋いです。

 

言うこともいちいち渋い…ボニーとクライドを探すために、彼らと幼馴染である警官に協力を頼みます。 

ボニーらは警官を無残に殺すため、仲間を殺され怒りに燃えるフランクは、幼馴染の警官に向かって「あいつらはもう人間じゃない、(目をそらす警官に)こっちを見ろ!」と唸ります。か、かっけぇ…

 

刑事が執念で犯人を追うストーリーは沢山ありますが、その中でも頭一つ飛び抜けるには、やはり演技力なのかと痛感させられる作品です。

 

ウディ・ハレルソンのやる時はやる感

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どちゃくそハードボイルドなケビン・コスナーに反して、ウディ・ハレルソン演じるメイニーは家で娘に「朝ごはんの時間には起きろ」と怒られる、口上手なおじいちゃん。

しかし、そんな彼でも昔はテキサスレンジャーとして、ぶいぶい言わせていたわけて…

 

クソガキを先回りして追い詰めてるのかとも思ったら、ハアハア言ってるだけで何もできず…と言う体たらくでしたが、なぜかトイレで不良3人組に絡まれた時は1人で全員制圧すると言う活躍を見せました。

 

こういうギャップに私は弱い…ウディ・ハレルソン万歳…

 

結局、『ザ・テキサス・レンジャーズ』は面白いの?

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クライム映画というよりは、ヒューマンドラマに近いです。

重厚な感じと言うと、ちょっと盛り過ぎな感じになりそうなので、表現が難しい…

 

ただ、クライム映画なら犯人が早く捕まれと思うものが多いですが、本作はケビン・コスナーウディ・ハレルソンの掛け合いが最高すぎて、ボニーとクライドが捕まって欲しくないと思ってしまうほど。

 

名コンビものってやつは、いつだって終わる時は名残惜しいんだなあ…おわり。

 

映画館でアイドルと一緒に仕事をした話

今から数年前、少し小さな映画館でバイトをしてた私は、まだ満足に仕事も覚えられない最中、某アイドルグループ(興味のない人でも名前くらいは知ってるレベル)の1人と仕事をすることになりました。

 

こんなクソ根暗と仕事するとか、アイドルもやっぱり楽じゃないんだなあ…と、その時は軽い気持ちで考えていました。

まさかアイドルと密室でお仕事するとも知らずに…

 

今回、アイドル(男)の方にしてもらう仕事というのは、1日映画館の支配人になってもらうというもの。

要するにケーブルテレビの番組企画です。

支配人としてやってもらうことは、チケットのもぎり、売店担当、館内装飾の3つです。

それぞれの仕事内容で、映画館で働くスタッフが実際に教えます(その様子もカメラで撮られる)。

根暗な私は、不器用なのに訳あって館内装飾担当になってしまったので、館内装飾を教えるためにテレビに出演することに…

 

売店の業務やチケットのもぎりは、映画館内で撮影が行われたので、スタッフみんなに見られながらの実演指導となります。

私が担当する館内装飾は最後に撮影するとのことだったので、撮影の雰囲気などを参考にしつつ、腹のなかでは高みの見物状態でした。

 

ちなみに私をはじめとするスタッフ全員、テレビになんて死んでも映らねえ!という人ばかりなので、館内映像を撮ろうとカメラを向けると、スタッフが全員消滅するという怪現象が多発しました。(それか、「どうせ映るんだし…」と、半ば諦めムードで仁王立ちしている私が映っていると思います…)

 

そして、いよいよ私の番が回ってきたのですが、なぜか撮影スタッフさんたちと一緒に、館内にある控室(舞台挨拶の登壇者なんかが使う)に連れて行かれました。

館内装飾の作業は場所を取るため、私だけみんなとは違い、逃げ場のない密室で撮影を行う羽目になったのです

更に追い打ちをかけるように、同行していたリアルガチの支配人が、撮影の様子を見るのに飽きたようで、そそくさと退室。

 

私はホームにいるのに、アウェイな空間に放り込まれてしまいました。

 

ヤケクソな私は、今時分が何をしているのかも把握できないほど緊張状態で、アイドルさんに作業の説明をし、一緒に装飾物を作っていきました。

 

アイドル「ヤマダさんはこのお仕事はじめてどれくらい?」

私「2ヶ月ですね…」

 

こうしてキャリア2ヶ月と、1日支配人の2人で作り上げた装飾物は限りなく下手に近い平凡なできに仕上がりました。

いっそクソ下手な仕上がりだったら、テレビ的にもネタになったのに…

私が守りに出たせいで、徹頭徹尾パッとしない出来の装飾物が、ケーブルテレビといえどお茶の間にさらされる羽目になったのでした。

 

その後は再び売店で1日支配人の勤めをまっとうするアイドルさん。

他のスタッフより長時間同じ空間で仕事をしたことで、完全に友達感覚になってしまった私は「普段、どんな映画見るんですかあ?」とクソなめた質問をしてしまうのでした。

 

ちなみに、撮影された番組はDVDとして、映画館にも送ってくれたのですが、多分誰も見ていないです。

 

 

 

 

 

 

 

『ニンジャバットマン』は“何それ美味しいの?状態”でも楽しめる!【感想、ネタバレあり】

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はじめに、私はベン・アフレック版も、クリスチャン・ベイル版も、マイケル・キートン版のバットマン全て未見です。

 

何ならDC、マーベル作品もほぼ未見。(『ウォッチメン』は見ましたが、やたら内容が暗いことしか覚えてない…)

 

何で?って聞かれちゃうと特に理由がないので困ってしまうのですが、日本アニメニンジャバットマン』を見た理由はちゃんとあります。

 

せっかくなので、今回はその理由とバットマン実写をリアルガチで見たことがない私が、『ニンジャバットマン』の面白さを書いてみます!

 

理由① 脚本が中島かずき

ニンジャバットマン』の脚本を手がけたのは「キルラキル」『クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』の中島かずき氏。

もともと劇団☆新感線の座付作家のほうが有名だと思われますが、いかんせん「キルラキル」から知った私にはアニメのイメージが強い方です(もうすぐ『プロメア』やりますし)

 

そんな中島かずき氏の脚本は、1クールの作品で最終回並みの展開が3話に一度巻き起こるというテンションの高さがウリ。

特に「キルラキル」で、その衝撃を受けた私は、以降中島かずき氏の脚本に飢えていました。

 

理由② 上映時間が短い

映画の上映時間は90分前後だとありがたみを感じるのですが、いかんせんクリストファー・ノーラン版『バットマン』のせいで、勝手にどの作品も長いんだろうなというイメージがついてしまいました。

 

その点、ニンジャバットマン』はなんと上映時間85分。

短い上映時間で中島かずき氏の超絶展開が楽しめるなんて、これほどおいしいことはありません。

 

理由③ ちょうど戦国時代の記事を書いていた。

現在、私は職場で戦国時代のことについて記事を書いています。

やれこの戦国武将はすごいとか、やれこのお城は立派でござるとか、そういう感じのものです。

今の仕事に就くまで、お城は全部殿様が、セミリタイアしたとき住む場所。

芸能界で言うドバイとかハワイ的な立ち位置だと思っていたくらいで、たいして興味がありませんでした。

そんな私が今や「熊本城の“武者返し”すげー!」とか言っているのですから、人生何があるか分かりません。

 

話がそれましたが、実は『ニンジャバットマン』ではお城が予想もしない大活躍をしてしまいます。こちらはネタバレありの感想で触れます。

 

以下、感想だけどネタバレがあるよ!

 

「このキャラも知らない…」なんて落ち込まなくても大丈夫!

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どうせすぐ退場しますから…(涙)

いかんせん上映時間が1時間30分もない作品にもかかわらず、まさかの5〜6つ巴という無茶振りな展開が続くため、時間と演出の都合上どんどん退場者が…

 

私がバットマンシリーズで知っている数少ない敵役「ベイン」も、出演時間わずか1分弱で倒されます。

なんか力士みたいな格好だったし…

 

後半は戦隊もの

ニンジャバットマン」に登場するお城は、攻城戦のために建てられたと言えば、当たらずしも遠からずですが、実際は城そのものがロボットにトランスフォームして戦うという(以下、城ボットと表記)、戦隊ものの締めみたいなパフォーマンスが炸裂します。

どの城ボットも設定集とかありそうなほど、ちゃんとした造りなのに、いかんせん尺が短いので、あれよあれよと倒されていきます。南無。

 

しかも倒したあと、バットマンをはじめゴッサム・シティの悪党共を戦国時代にタイムスリップさせたゴリラ・グロッドが、城主(歴代バットマンの宿敵)を洗脳し城ボット同士が合体。

戦いはさらなるステージへ進んでしまうのでした。果てしない…

 

それにしても、悪役が悪役を洗脳するって、字面にするとなかなかシュールですね。要領が良いのか悪いのか…

 

ずーっとカウンターパンチしてる

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結局、『ニンジャバットマン』の何がすごいって、常にどのキャラも二の次、三の次と先を読んで戦う展開が繰り広げられているところです。

相手が殴ってきたから、カウンターパンチをお見舞いしようとしたら、そのパンチをまた相手がカウンターし…

 

こんな展開がほぼエンドレスで続くのですが、これはお話を考える上でめっちゃ重労働な気がします。

だって自分でどんどん高いハードルを設けて、ゴールを目指していくようなものじゃないですか…

芸人さんで例えるなら、なんか面白いこと言わせたあとに「からの〜?」っていうのと、同じくらいのしんどさだと思ってます。

 

しかし、最後はバットマンとジョーカーが真剣で勝負するんですから、やっぱ中島かずき氏は最高ですねえ…

 

【おまけ】アメコミファンの見解も気になる

ニンジャバットマン』をアメコミファンが見ると、どういう感想を抱くのかちょっと気になります。

 

私なんかアメコミのアの字も知らないような人なので、終始ヘラヘラした姿勢(すいません…)で見れましたが、やっぱりファンの人だと「こんなのバッツじゃねえよ!」と意見する人もいるのでしょうか…バッツって表現あってます?

 

そんな目くじら立てんでもと思う半面、やっぱり好きなものが全く異なる解釈や描かれ方をされると腹が立つ気持ちもわかります。

 

例えるなら水トアナがライザッ○のCMに起用されるとか。。。

…なんか想像したら腹立ってきたので、もし実現したらライ○ップの事務所にジョン・グッドマンを送りつけようと思います。

 

まとめ

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話は戻って、中嶋かずき氏脚本作といえば、今月公開の『プロメア』も楽しみです。

なんでも堺雅人氏が演じるキャラがいろいろありすぎて、良い意味でクリストファー・ロビンの面影ゼロらしいので、こちらも楽しみ。