TVシリーズも劇場版もリアタイで見た人の『PSYCHO-PASS Case2.First Guardian』感想、ネタバレ
第1期を見ていたのが、大学生くらいの時だったので、時が経つのは恐ろしいと『PSYCHO-PASS サイコパス Case.2 First Guardian』を見ようと思ったときにしみじみと感じた27歳です…
そんなリアルタイムで本編と劇場版も見てきた私が『First Guardian』を見て思ったことを正直にまとめました。(ネタバレもあるよ!)
結論から言うと、「2時間尺で見たかった…」と言う気持ちが強かったです。
①やっぱりドミネーターが活躍しないほうが面白い
『Case.1』は未見なので、どれくらいドミネーターが活躍したのかは分かりませんが、『Case.2』に関しては、とにかくとってつけたようなドミネーターの演出がありました。
でも、これに関しては劇場版から既にそんな感じでしたし、「シビュラシステムという統制下の中で、いかにシステムの目を欺けるか」という点に重きを置けば、自ずとそうなる気がします。
これは逆に面白いことなんだなあ、と感じるようになりました。
何というか、主要武器というより、黄門様の印籠みたいなポジション…
『Case.2』でも、国防省というお偉いさんをいかにシビュラのもとで捜査するか、というテーマがあったので、当然国防省の人にドミネーターを向けることなんてままならないという…
それゆえ、本筋では見ることのできなかった公安vs国防省(軍人)という構図が楽しめました。
②なぜ大友燐は須郷徹平にビンタしたの?(ネタバレあり)
これは本編を見ながらずっと考えていました。
いわば須郷もフットスタンプ作戦の指示なので、大友を見捨てたのは本意ではありません。
にもかかわらず、おもっくそ燐にビンタをされる須郷…
「えっ、かわいそう…」と素で思ってしまいました。
だって、軍人の妻であると同時に、燐も以前は軍人だったのに作戦に従うしかなかった須郷を責めるのかあ…と。
そのあたり、須郷とは同期なんだし、理解してあげても良くない?楽観的過ぎ?
でもよく考えると、須郷が「作戦後、意図的な移動により詳しい話を知ることができなかった」と言っているので、あのビンタのシーンに至るまでに、そこそこの時間が経過しているようです。
この時点で、燐はフットスタンプ作戦の真相=須郷が投下した殺戮ガスのことも知っていたのでしょう。
だとしても、実質被害者同然の須郷に強烈なビンタをお見舞いするどころか、国防省に復讐するために、須郷のデバイスを使ってハッキングし、須郷が拷問されるという、まるで捨て駒のごとく扱うところは、やはり腑に落ちません。
「大友はそんなこと復讐望んでいない」という須郷の訴えにも「それはどうかな?」みたいなこと言ってましたが、その内容もいまいちピンとこず…(そもそも動機が何なのか、もはやあまり覚えていない…)
燐が須郷をデコイではなく、復讐するために仲間にさせようとする方が、まだ自然なような…
最初は天真爛漫なキャラかと思ったら、気づいた時にはミステリアスな女性になっていました。
それくらい、夫の死は妻を変えるのでしょうか…それとも、このストーリー以前に須郷と燐の間で何かあったのか…?
③サイドストーリーとは思えないほど、不幸な目に合う須郷さん
(ネタバレあり)
それにしても、普通に考えたら「フットスタンプ作戦」でいいように利用されて色相が濁り、同胞を殺してしまったと知って色相が濁り、国防省にたてついたと誤解されて色相が濁り、公安と国防省の板挟みになって色相ry
たった60分の尺とは思えないレベルで不幸な目にあう須郷さん…
あげくセラピーしたけどもれなく選在犯認定されるというトドメの一撃は、一周回って悪い冗談ではないかと思うほど。
そりゃ、あのボインのお姉さんからのドローンパイロットのスカウトも断ります。
しかし、「いずれ戻らざるを得ない状況が来る」と脅される須郷さんでした。彼の不幸には底がない…もうそっとしてあげて…
④まとめ
なんやかんや言いましたが、全体的には面白かったし、劇場版のような銃火器のドンパチも迫力満点で最高でした。
尺があれば、新規キャラももっと魅力的に描けたかもしれません。
設定や演出がいいだけに、事件のインパクトや顛末が特に何も余韻を残さなかった点が惜しいです…(例えば、訓練校時代の燐と須郷のくだりとか)
『Case.3』は事実上の劇場版からの続編でもあるので、こちらにも期待したいです!