『ニンジャバットマン』は“何それ美味しいの?状態”でも楽しめる!【感想、ネタバレあり】
はじめに、私はベン・アフレック版も、クリスチャン・ベイル版も、マイケル・キートン版のバットマンも全て未見です。
何ならDC、マーベル作品もほぼ未見。(『ウォッチメン』は見ましたが、やたら内容が暗いことしか覚えてない…)
何で?って聞かれちゃうと特に理由がないので困ってしまうのですが、日本アニメ『ニンジャバットマン』を見た理由はちゃんとあります。
せっかくなので、今回はその理由とバットマン実写をリアルガチで見たことがない私が、『ニンジャバットマン』の面白さを書いてみます!
理由① 脚本が中島かずき
『ニンジャバットマン』の脚本を手がけたのは「キルラキル」『クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』の中島かずき氏。
もともと劇団☆新感線の座付作家のほうが有名だと思われますが、いかんせん「キルラキル」から知った私にはアニメのイメージが強い方です(もうすぐ『プロメア』やりますし)
そんな中島かずき氏の脚本は、1クールの作品で最終回並みの展開が3話に一度巻き起こるというテンションの高さがウリ。
特に「キルラキル」で、その衝撃を受けた私は、以降中島かずき氏の脚本に飢えていました。
理由② 上映時間が短い
映画の上映時間は90分前後だとありがたみを感じるのですが、いかんせんクリストファー・ノーラン版『バットマン』のせいで、勝手にどの作品も長いんだろうなというイメージがついてしまいました。
その点、『ニンジャバットマン』はなんと上映時間85分。
短い上映時間で中島かずき氏の超絶展開が楽しめるなんて、これほどおいしいことはありません。
理由③ ちょうど戦国時代の記事を書いていた。
現在、私は職場で戦国時代のことについて記事を書いています。
やれこの戦国武将はすごいとか、やれこのお城は立派でござるとか、そういう感じのものです。
今の仕事に就くまで、お城は全部殿様が、セミリタイアしたとき住む場所。
芸能界で言うドバイとかハワイ的な立ち位置だと思っていたくらいで、たいして興味がありませんでした。
そんな私が今や「熊本城の“武者返し”すげー!」とか言っているのですから、人生何があるか分かりません。
話がそれましたが、実は『ニンジャバットマン』ではお城が予想もしない大活躍をしてしまいます。こちらはネタバレありの感想で触れます。
以下、感想だけどネタバレがあるよ!
「このキャラも知らない…」なんて落ち込まなくても大丈夫!
どうせすぐ退場しますから…(涙)
いかんせん上映時間が1時間30分もない作品にもかかわらず、まさかの5〜6つ巴という無茶振りな展開が続くため、時間と演出の都合上どんどん退場者が…
私がバットマンシリーズで知っている数少ない敵役「ベイン」も、出演時間わずか1分弱で倒されます。
なんか力士みたいな格好だったし…
後半は戦隊もの
「ニンジャバットマン」に登場するお城は、攻城戦のために建てられたと言えば、当たらずしも遠からずですが、実際は城そのものがロボットにトランスフォームして戦うという(以下、城ボットと表記)、戦隊ものの締めみたいなパフォーマンスが炸裂します。
どの城ボットも設定集とかありそうなほど、ちゃんとした造りなのに、いかんせん尺が短いので、あれよあれよと倒されていきます。南無。
しかも倒したあと、バットマンをはじめゴッサム・シティの悪党共を戦国時代にタイムスリップさせたゴリラ・グロッドが、城主(歴代バットマンの宿敵)を洗脳し城ボット同士が合体。
戦いはさらなるステージへ進んでしまうのでした。果てしない…
それにしても、悪役が悪役を洗脳するって、字面にするとなかなかシュールですね。要領が良いのか悪いのか…
ずーっとカウンターパンチしてる
結局、『ニンジャバットマン』の何がすごいって、常にどのキャラも二の次、三の次と先を読んで戦う展開が繰り広げられているところです。
相手が殴ってきたから、カウンターパンチをお見舞いしようとしたら、そのパンチをまた相手がカウンターし…
こんな展開がほぼエンドレスで続くのですが、これはお話を考える上でめっちゃ重労働な気がします。
だって自分でどんどん高いハードルを設けて、ゴールを目指していくようなものじゃないですか…
芸人さんで例えるなら、なんか面白いこと言わせたあとに「からの〜?」っていうのと、同じくらいのしんどさだと思ってます。
しかし、最後はバットマンとジョーカーが真剣で勝負するんですから、やっぱ中島かずき氏は最高ですねえ…
【おまけ】アメコミファンの見解も気になる
『ニンジャバットマン』をアメコミファンが見ると、どういう感想を抱くのかちょっと気になります。
私なんかアメコミのアの字も知らないような人なので、終始ヘラヘラした姿勢(すいません…)で見れましたが、やっぱりファンの人だと「こんなのバッツじゃねえよ!」と意見する人もいるのでしょうか…バッツって表現あってます?
そんな目くじら立てんでもと思う半面、やっぱり好きなものが全く異なる解釈や描かれ方をされると腹が立つ気持ちもわかります。
例えるなら水トアナがライザッ○のCMに起用されるとか。。。
…なんか想像したら腹立ってきたので、もし実現したらライ○ップの事務所にジョン・グッドマンを送りつけようと思います。
まとめ
話は戻って、中嶋かずき氏脚本作といえば、今月公開の『プロメア』も楽しみです。
なんでも堺雅人氏が演じるキャラがいろいろありすぎて、良い意味でクリストファー・ロビンの面影ゼロらしいので、こちらも楽しみ。