週間ねりきり(不定期更新中)

妻と2匹の猫と暮らす、よく分からない視点で映画のことを書く人です。意識高い系ブログが集うはてなブログの中で、ひたすら意識低い系の記事を不定期更新。 これに伴い日刊から週間になりました。今まで嘘ついててすいません…

『ユニコーン・ストア』感想、ネタバレ。大人が小さいの頃の夢をガチで叶えようとしたら?

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幼少期の夢あるあるに、「架空のキャラクターになる」というものがあります。

大人になったら自然と諦めている夢のひとつで、「ウルトラマン」や「プリキュア」になりたい!というようなもの。

(プリキュアは表面上に出ていないだけで、沢山の"おおきなお友だち"がなりたがっているかもしれませんが、ホントすいません、今日は一旦脇に置きます。ホントすいません)

 

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Netflixオリジナル作で、ブリー・ラーソンが初監督を務めたユニコーン・ストア』は、そんな大人になるにつれて諦めるような夢を、大人が本気で追いかけたらどうなるの?という原点回帰ムービーでした以下ネタバレ注意!

 

ブリー・ラーソン演じるキットは、幼少期の頃からロリポップなイラストやキャラが大好きで、大人になってもそうしたアートで食っていけると思っていました。

しかし、ここはお約束どおり、現実はそんなに甘くありません。

キットはいい年して定職に就かず、ロリポップな部屋着を着てはぼんやり過ごす日々。

 

そんなある日、彼女の元に「ザ・ストア」というナゾのお店から招待状が届きます。

訪ねてみると、「ザ・ストア」のオーナー(頭にクラッカーのテープ巻いてるサミュエル・L・ジャクソン。いろいろ心配)から、「あなた小さい頃、ユニコーンを買うよが夢でしたよね?ユニコーンいりません?」と、言ってくるではありませんか。

 

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頭を強く打ち付けたのだろうか

しかし、それにはユニコーン用の小屋や干草を用意するなど、飼い主として相応しいか審査が必要とのこと。

こうして、キットは幼少期の夢を叶えるために奔走することとなるのです。

 

幼い頃のキットなら、金も力もないので、干草も小屋も用意できません。

が、今のキットなら造作もないこと。

工務店でヴァージルという青年を見つけてパシリとしてこき使い、小さいころに父親が建ててくれたプレイハウスは蹴りでぶち壊わして材料に。大人強い。

 

親から不審に思われないように、派遣会社にも勤務。

副社長のセクハラを右から左へ受け流しつつも、こっちはこっちで派遣から正社員への昇格が、プレゼンによって決まるチャンス到来です。

あっちもこっちも順風満帆そのものです。

「こりゃユニコーンがうちに来るのも時間の問題ジャン」と思いきや…

 

新たにユニコーンを買う条件に、「愛のある環境」が加わったことでキットは窮地に追い込まれます。

それこそ子供のころは愛ある家庭だったのに、今じゃいい年こいてツインテミニスカの娘です。完全に腫れもの扱いです。

子どもの時できないことが大人でできるように、大人では難しいことが、子どもだと簡単。なんてこともあるんですね。(書いてて疲れてきたのでサクッというと、この条件もなんやかんやクリアします

 

そして肝心のユニコーンですが、結論から言うと、ちゃんと来ます。

意外にも詐欺ではなく、ガチでお店に来てくれたのです。

しかし、キットはユニコーンを飼うためにいろいろ経験して気づいたのです。

本当に大切なのは、ユニコーンじゃなくて、家族や、恋人(元パシリ)の存在なんだって…

 

 

⑤で、結局この映画は何を伝えたかったのか。

ユニコーン・ストア』では、小さいころの夢をガチで追いかけた結果、家族の大切さや支えてくれる恋人の尊さを学ぶことができました。

ユニコーンの夢を見送ったのも、ユニコーンを手に入れてたところで、一体何が得られるのか?という疑問もあります。

子どもの頃の不可能な夢は、叶ったら叶ったで後が困るということを再確認させてた作品でもあります。

だって、この年でウルトラマンになれても、損害賠償とか保険とか…

 

でも、子供のころできなかったことが大人になるとできて、改めて当時の夢を追いかけるのは、あのころの気持ちを再確認しつつ、普通に大人をしてたらできない、新しい経験ができて楽しいかもしれませんね。

急に芸術性もクソもないこと言うけど、ユーチューバーあたりでやってる人いそう。いたら、ちょっとその動画は見てみたい。

 

結論:子供のころの夢を大人になってから実現させようとすると、その過程がすごく充実し、叶ったらそれはそれで困るという現実にもぶち当たる。

 

 

 

 

 

 

 

あ、ユニコーン登場シーンは結構グッとくるし、キットが自分の意志でユニコーンを手にしない決断をする場面は、不覚にもウルっときました。

そんな説得力の強さも見どころのひとつかもしれません!

ブリー・ラーソンの次回作にも期待!