【ネタバレもクソもない】『ボヤージュ・オブ・タイム』を見るべき3つの理由
私の中で、安眠効果を来す監督として名高い、テレンス・マリックが手がけたドキュメンタリー?のような映像作品。
簡単に説明すると、『ツリー・オブ・ライフ』内で、唐突に差し込まれるジュラ紀のようなシーンを、90分の尺にいっぱい伸ばしたような感じです。たぶん。
宇宙のはじまりと生命の歩みを圧倒的な映像美で描き出したドキュメンタリー。マリック監督が40年に渡って取り組んできたライフワークの集大成といえる作品で、ビッグバンから生命の誕生、現在までの歩みを映像で辿り、生命の本質と人類の未来を探求する。(映画.comより)
と言うのが本来のあらすじ。ドキュメンタリーとは言ってますが、もはや展開も何もなく、ただひたすらに壮大な映像と、辛い人間社会の映像と、ケイト・ブランシェットによるポエム朗読で進みます。
レビューでも軒並み「眠い」という感想というか報告みたいなものが多いです。
実際私も眠くなりましたが、別にそれは『ボヤージュ・オブ・タイム』に限らず、『トゥー・ザ・ワンダー』も『聖杯たちの騎士』も終始眠いし…
しかし私はこの上記2作よりも面白かったように感じたのです。
そんなわけで、どういう時にこの映画を見るのがいいのかをまとめてみました。
悩み事を抱えているとき
本作のテーマは宇宙。
常にこの世界の母=神に対して問いかけるポエムにあわせて、よりこの作品の世界観は壮大なものになっています。
映像でも大きな海洋生物や、宇宙の描写をはじめ、ミクロの世界でさえもめちゃくちゃ拡大して、それこそ宇宙のそれのように描いています。
そんな映像を見ていると、小さな悩みならすぐにどうでもよくなってきます。
貧困地帯での人間模様、捕食される動物、捉えどころのない小宇宙…
先日の案件を自らの手で葬った私の気持ちも、自然とスッと消えていったのでした(嘘)
子供にもっと広い世界を知って欲しいとき
本作はある意味で、大人も子供も楽しめるようなドキュメンタリーでもあります。
名前も分からない生き物や、想像を超えるスケールの生き物がたくさん登場するし、壮大な風景は、世界にはこんな場所もあるんだと教えくれます。
なかなか好奇心旺盛なお子様には、刺激的なシーンが多いかもしれません。
個人的には、海中でマグマが吹き出しているシーンが新鮮でオススメです。
なんかもう生き物みたいに、噴火してはすぐに固まっていく様はいつまでも見ていられます。
あとは、マンボウか捕食されてしまうシーンもおススメです。
あんなに哀愁を帯びた弱肉強食の世界も初めて見ました。
マンボウって生きてるのか死んでるのか、壮大な海の世界で見ると本当にわからないです(失礼)
しかし一方で、あの難しいポエムのセリフは子供には分からないのでは?という声が聞こえてきそうですが、少なくとも大人になった私はちんぷんかんぷんだったので大丈夫です。
もしも子供に「なんの話をしているの?」とか聞かれたら、「あれはきゃりーぱみゅぱみゅの歌詞と同じだよ」と優しく無責任な言葉をかけてあげてください。
きゃりーぱみゅぱみゅの歌詞に意味を求めるのではなく、メロディを引き立てるギミックと思って受け入れるのです。
『ボヤージュ・オブ・タイム』のケイト様ポエムも、あの映像を引き立てるギミックなのです。(いや、本当はあの歌詞も、中田ヤスタカ氏が常に胸に秘めてる思いの丈を歌詞にぶつけてるかもしれないし、テレンスさんも、あのポエムに構想10年とかかけてるかもしれないです)
だってずっとセリフなかったら、鑑賞者全員眠りに落ちますからね。
眠れないとき
上記でもあげた通り、本作には眠たくなる要素が目一杯詰まっています。
なかなか劇伴もないし、あってもクラシックっぽいテイストだし。
何よりストーリーがほぼ皆無なので、展開への期待感はゼロです。
ところがこの作品は、海外でIMAX上映されているので、それで見たらすごい映像体験できそうです。(日本でもし上映されたら絶対見たい…)
しかしその代償はあまりに大きく、DVDあるいは私のようにスマホで見ると、本作の魅力は8割減です。
ですがこれを逆手にとって、眠れない時にスマホで音なしの状態で本作を見ると、たぶん10分も経たず眠りにつけると思います。
それだけの力が、この作品にはあるのです。
明日大事なプレゼンを控えているのに緊張して眠れない…会社や学校のストレスがたまって夜中に目が覚めてしまう…
そんな時こそ、『ボヤージュ・オブ・タイム』を見れば、悩みがちっぽけに感じると同時に、スヤ諏訪と眠れること必須。
ネトフリ会員の人は、ぜひ布団に入って試して見てほしいです。
まとめ
私は『インベーダーインベーダー』が好き。